千葉県市川市 中学校校舎・給食室・公会堂整備並びに保育所整備PFI事業について
人口46万、面積57平方キロメートル 一般会計1255億円、東京都心から20kmのベッドタウンです。
財政力も高く、1.17と不交付団体。県内一の健全財政と議長さんも誇らしげでした。大村市にも何度が訪れていられます。
ただし、1000人程の人口減があり、東日本大震災で外国人が母国へ流出したそう。
私も親戚がいるお隣の浦安市は液状化で大変な被害があったそうです。
千葉県全体でも人口減が続いているとのこと。
大村市は人口が増えている、とよく言われますが、人口ピークは平成32年(2032年じゃないですよ)と推計されています(社人研)。
6年後ですから早急な対策が必要ですね。
市の特色としてはガーデニング課を設置。建物にも気持ちいい屋上庭園がありました。
PFIを担当している広域行政課があります。
人口の20%が昼間は都心に向かうそうで、10万人が行き来しています。
浦安市と市川市で市民病院を五分五分で共同運営していたが赤字に苦しんでいました。
その名も東京ベイ浦安市川市民病院。「東京ベイ」がつくと何となく都会的です。
こちらも民間委託して赤字脱出。救急に力を入れているそうで24時間断らない医療、を目指している、とのこと。
医者は足りているが看護師が足りないのが課題だそうです。
市川市、逆に読んでも市川市、というジャブを打ってくる小室哲也似のイケメンな職員より事業のレクチャーを受けました。
827名市内で1番の生徒数。難聴学級、外国人の為の日本語教室、多様な機能がある。
低所得者層も多く、16%の生徒が経済的保護を受けているとのこと。
3年生だけの校舎、給食室、文化ホール、老人施設、保育園の複合施設
PFIで維持管理している。
コンセプトを最初に統一しておくこと。様々な発生する課題にぶれないで済む。
中学校の老朽化が発端、余裕容積をどう活用するかということで複合施設となった。
市民の要望の高い集会施設、待機児童が多い為、保育所。
老人施設は整備が求められていたが、これまで地価が高い為進まなかった。
PFIは民間資金・民間活力を活用する。10~15年の事業期間があるので、民間としては長い仕事が取れる
準備に時間がかかる(2年ほどを費やす)アドバイザー・専門部署が必要になってくる。
室長1、2人がスタッフだった。そこに各部署が連携していく。
10億円以上の施設整備、1億円の維持管理であればPFIの効果が出るだろう。
この施設は40億、効果が出ている。
明確な効果計測ができる。モニタリング調査ができる。
アドバイザリーー委託料、大きな契約、15年の債務負担行為が発生。
事業の高機能化を進めているが、それがデメリットに繋がる可能性がある
学校に誰でも入れると危険性がある。保育園児高齢者中学生は弱者。安全確保が課題
しかしメリットが凌駕する。
3世代交流ができる。連携で広がりが出てくる。学校が展示室、公会堂が音楽教育
維持管理、備品・消耗品供給、修繕が一括化されスケールメリットがある。
ただ事前にしっかり責任範囲を事業者と線引きしておくことが必要。
セキュリティはエリアごとにゲートがある。
夜間にも開放してるところがあるが、夜には他の施設には入れない。
PFIは事業者の選定に透明性、公平性が高く求められるので、地元優先発注等が難しい考え方がある。
プランニングに相当な企業力が必要。
15年で大規模修繕が出てくる。15年が償還期間とするのが望ましい。20年、25年償還にすれば修繕費を参入する必要が出てくる
民間の提案に任せる部分が多いほうが、多様なアイディアが出てくる。
収益施設と複合化したほうが良い部分もある。
提案力が求められるので大企業・ゼネコンでないと難しい。
国にもPFIを支援する助成金がある。
市の想定より総事業費が26%削減ができた。
公会堂の設計が不評。
高機能化しようとして、他目的は無目的になってしまった。
帯に短し、襷に流し。思い切りの良さも必要。
不評の公会堂は使用中で見学できず。残念でした。
大村市役所庁舎はもうボロボロ。雨漏り、段差だらけです。
市民の出入りも多いところですし、立て替えが望ましいでしょうね。
様々な民間とのコラボレーションも期待したいところ。
最近では武雄市とTUTAYAが話題になりましたね。
京都には公立中学校、セレクトショップ、レストラン、企業オフィス、老人デイ、保育園、なんていう超ハイブリッドな施設も既にあります。
今後の整備計画の手法として参考になった視察でした。
遠くにスカイツリーが見えていました。