東京都武蔵野市・雨水貯留浸透施設設置事業

東京都武蔵野市 雨水貯留浸透施設設置事業

人口13.8万人ですが、面先は10.7平方キロメートル。(大村は126k)
人口密度は全国トップクラス。首都圏で住みたい町ランキング1位、吉祥寺なんかが有名ですね。一般会計は572億です。

なんと財政力1.61!相当経済力のある不交付団体ですね(大村は0.62)

武蔵野市は川が無く、下水処理場が無い地域です。
地下水が豊富で200~250mから揚水、上水道の70%を地下水で賄っています。
残りは東京都水を購入して供給。

昭和30年代からの急激な市街化で雨水が地下に浸透しなくなりました。
当時は50%づつ浸透、流出の計画でしたが、近年浸透は25%、残りは下水に流出しています。

この事業のスタートは平成17年9月4日の大雨による災害がきっかけ。

135ミリ(10分)局地的なゲリラ豪雨にみまわれ下水の処理能力をオーバー、内水型氾濫が発生。床上浸水が多発したそうです。
これが関東大震災以降、初めての天災だったかもということでした。

そして下水道は古くから整備が進んでされていた為、合流式です(大村は分流)
雨水も汚水も一つの管に流れます。下水の処理能力を超えれば市外の河川に放出、不衛生ですね。

武蔵野の雨は武蔵野で処理したい、ともかく雨水の排除を速やかにやらなければならない。
しかし川は無いということで地下に浸透させる、もしくは一時貯めておく、という施策をスタートさせました。

雨水浸透事業、大きく分けると公共施設や道路を活用する事業と、民間活力を活かした事業に大別されます。

大規模な例が学校校庭貯留システム。

校庭を素掘りしてビールケースのようなものを組み合わせて空間を構築。
500t規模の貯留施設を設置します。溜まった雨水は自然浸透させます。再利用はされていません。

先般視察したコンクリート造りの雨水呑流トンネルとは違い、簡易的な印象を受けましたが、プラスチックだからといって劣化したりすることは無いそうです。

校庭なので工事が夏休みしかできない。期間が無いのでコンクリート構造は無理だった。そこで考え出された手法。
ミニチュアのダンジョンみたいですね。費用は1か所5,000万(国の50%補助で残りは起債です)
25mプールを2段がさねするぐらいと言えばイメージできるでしょうか。

民間の活力を活かした事業は、個人宅の敷地内に雨水浸透ますを設置する手法です。

現在市内に25,000戸、1世帯に4個ぐらい。現在住宅の25%カバー
既に集合住宅・マンションには義務づけられており、こちらは70~80%が設置済み。

それらの根拠条例として雨水利活用条例を24年4月に制定されています。
(千葉県市川市を参考にし、理念をプラス)

民家の住宅建て替え時期に雨水浸透施設の設置を義務付け。
罰則はなしですが建築確認を出す時に排水計画の届け出を義務付けています。
当初は条例ではなく要綱で推進、7割ぐらいは設置して頂いて、それから伸びない、なのでもっと踏み込んだそう。

また建築確認が民間に開放され、市には3割ぐらいしか建築確認があがらず。民間に7割が流れた。なので民間の確認機関にも守らせる為、条例化したとのこと。

一戸あたりの工事費は約30万、8割を市が助成、2割6万が市民負担です。
直接メリットが見えない雨水の浸透工事を6万円手出しして市民が自宅でやるか、といえばなかなか難しい。

そこで考えられたのが市内の管組合の力を借りること。

市内の管組合に工事をしてもらえるように働きかけました。
ここでのポイントですが、企業努力で工事費の値引きにOKをだしたこと。

市民が独自やると手出し6万の工事ですが、業者がその自己負担分を値引きして2割引きでやれば市民には自己負担が発生しません。

業者にとっては2割引きの仕事ですが、公共事業なので取っぱぐれは無いし、まとめて受注・工事をすればスケールメリットが出てきます。

1年目はその仕組みの理解を進ませる段階、2年目からは組合もいわゆる公共工事みたいなものだ、と気付いたよう。

業者が積極的に市民へPRし設置をすすめる、という状況が発生したとのこと。すでに補正を組むような状況だそうです。5年ぐらいのパイロット事業、年間1500個ペースで増えているとのことでした。

民間力を活用しながら水害に強いまちづくり、という公共利益を創出する良い仕組みですね。
担当者の説明も心なしか誇らしげでした。

浸透ます流入前に雨水タンクを取りつける追加工事を行い、雨水をガーデニングなんかに利用する市民もいるとの事です。

memo

・下水道使用料を東京都に11億円払っている。
・大村市は分流式(雨水と汚水は別々に流れます)
・浸透した雨水は浅いところを流れる地下水になる。
・飲料用は市外の山などから浸透した200~250mの地下水
・雨水をなるべく下水道に入れないようにする
・雨水処理は下水道事業ではなく、一般会計より繰入になる。
・目に見えない事業なので市民の意識も向きにくい。下水道の見える化をしていきたい。
・市内面積の15%が道路。コストは上がるが浸透舗装や道路雨ますを浸透式に

市街化は何処の地域も進んでいますし、雨水大作や地下水の保全を考えれば、色々と活用できそうですね。

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