豊田市、亀山市・議会運営等

議会運営委員会の行政視察に行ってきました。
視察目的は議会運営や議決事件について。

先ずは愛知県豊田市。

言わずと知れたトヨタ自動車のお膝元。
リーマンショックや円高で法人税収が激減、貯金を取り崩している、なんて話がありました。

人口42万で議席数は46、一般会計が1590億円で、経常収支比率ナント81%!
極端にいえば300億円程の使途を政治決断できる、それも毎年です。

流石は不交付団体(交付税を貰ってない自治体のことです)庁舎や議場も大村市とはケタ違いです。事務局機能も充実?しており条例作成には条例を作成する専門部署があるそうです。

議会基本条例制定の考え方については、これまで議会活性化に取り組んできた事の「まとめ」的なモノだということでした。
パブコメも募集しましたがその数5件、市民の関心は薄かったそうです。

条例の重要検討項目として

・二元代表制
・確認機会の付与
・最高規範性(この条例が議会運営の最上位)

を検討したとのこと。
当時検討しきれなかった課題は継続的に検証しているそうです。

・議決事件の拡大(最近ここが大村市議会で議論の分かれるところです)

62の行政計画があり、期間が5年以上、多くの所管課が係わるものは議決事件とするべき。以下5件は議決事件だそう。

・都市計画マスタープラン
・健康づくり豊田21計画
・教育行政計画
・環境基本計画
・子ども総合計画

地方自治法が変わった為に市が作成する必要が無くなった基本構想については議決事件となっていません。
というかまだ期限が来ていない、ということでした。基本構想が議案に上がるとすれば6年後、具体的議論はまだ。

上記の内、教育行政計画は現在策定中、来年度に議決する。
22年以降まだどれも議決はしていないという事です。

基本計画が議決事項になったので執行部から策定途中で説明がある。なので成案までには相当数の議論がなされる。
これまでも途中で説明はあったが2,3回に留まっていた。議決事件にしてからは議論の回数は上がった。
これにより議会の意見が計画に反映されるし、議会としても責任を負う事になる。
これまでのやり方、計画作成の説明、報告という流れでは執行部職権での作成を止める手段や影響力を行使する手段がない。

・質疑
議会が計画を否決したらどうするのか?
→そもそも否決されるような議案が上がらない。議決の前に十分意見交換を行うので否決は無いとのこと。
議会の手続き的には否決も有りうるが、否決されれば執行部に計画に修正を求めるだけの事、という事でした。

議会の仕事量が増える点については?
→議会の側の審議能力も限られている。なので5つの計画に絞りこんである。選択の理由は重要性、優先順位で判断。
議決権の拡大には特に異論がなく、粛々と進んだ。どこまで、なにを、という部分はあった。

基本計画と違うマニフェストを掲げた市長が誕生したらどうなるか?
→現在3期目の市長なので議論していないが、市の意思決定は議会。変更を議案として上げて頂く事になる。

・その他

政治倫理条例の制定には苦労した。

市民の議会への参画機会の確保は(大村は議会のつどいですね)10月に初開催した。
二回の開催で1回目107名・2回目60名(大雨)
運営は特別委員会14名でやっている。残りは32人はオブザーブ。報告、質疑は常任委員長がPPで。
一回目は発言二回だけ、60代・70代が6~8割、若い世代・女性は少なかった。

市が広域で918平方キロメートル(大村126)、人口42万なので法廷定数いっぱいの46人、選挙の際には定数の議論になったがそのまま。

3市合同の議員研修が充実している・講師を呼んでのものが多い。

翌日は三重県亀山市へ。

人口5万人、一般会計216億、経常収支比率76.4%(!)、面積は190平方キロメートル。
亀山駅に降り立ちましたが、失礼ながらかなり寂しい雰囲気。当りまですが前日の豊田市とは天と地の差です。

シャープの亀山ブランドで一躍有名になりました。そのお陰で不交付団体でしたがリーマンショック・韓国ブランドの躍進等が原因で税収減。本年より交付団体に転落したそうです。

豊田市と同じ不交付団体だったとはいえ派手さは見てとれず。人口規模にもよるんでしょうね。法人税収で潤っていたが、堅実な市政経営をやってきた、というところが経常収支比率に表れているんでしょう。

議席は22、法定数26です。

議会基本条例の策定は三重県議会における議会改革の取り組み、行政のまちづくり条例などが呼び水になったそう。

継続的に改革を進めるため議会に改革推進会議を設置。検討課題をA(重要、今年度中)B(2年以内)C(必要に応じて)ランク別に仕分けしています。

議会のホームページはあっさりした構成で見やすいです。ですがPDF多しで視覚的な効果はあまり狙っていないようです。
これは議会だよりも同じでテキスト多めの2色刷り。
ただ質問議員の写真があったり、議案の審議結果(起立採決を取った議案についての賛成、反対)を議員別に一覧表にしてあります。
また常任委員会の視察報告を所感を交えて報告してあるのが目につきました。
見やすさ大村、情報量は亀山、って感じでしょうか。

・議長交際費をサイトで公開。
・事務局の使命と目標が掲載されていたのは驚きました。3年前から全庁的にやっているそうで事業評価にリンクするそうです。
・事業仕分けを外部、民間、役所で4年間やった。仕分け対象にする事業選定はもめた。
・ケーブルテレビでの議会放映、ダイジェスト番がある。アナウンサーは議会事務局。ニュースのようで分かりやすいですね。ケーブルテレビの普及率は82%と高いです。
・議決事件の拡大は基本計画の策定、変更、廃止まで。
・議会報告会はまだやっていないそうです。アドバイザー的な意見交換をしました。

一泊二日の行政視察でしたが、今回も移動が多かった。
豊田市では議決事件について、亀山市では議会広報についての学びがありました。
これらを大村市議会に活かすべく提案してみたいと思います。

この視察から帰った翌日はJCの研修事業でこれも一泊二日。
禅寺で色々とやりましたが座禅が良かったな。

二日目早めに失礼してこれから陸前高田、気仙沼へ会派視察です。

やたら移動が多い月末。そして12月議会が始まります。

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