近江八幡市、他2市・風景づくり条例等

初の委員会視察に行ってきました。
今回訪れたのは3か所。

まずは近江八幡市、会議室にはお手製の大村市の旗が。
お気遣いありがたいですね。

なんでも行政視察は”持ちつ持たれつ”ということらしいです。
いわゆる「先進地」の視察に大村市議会も色々な所に行きますし、大村にも視察が訪れますのでお互い様ということですね。

近江八幡市では「風景づくり条例」についてレクチャーを頂く。

この市には街中に堀が張り巡らされ、運河の街として栄えた歴史がありますが、車社会の到来と共に堀は無用の長物扱い。手入れもされず放置されてゴミがたまって悪臭を放つまでに。

なので埋め立てて道路にしてしまおう、という計画が建てられました。

その計画に異議を唱え「堀を守ろう」という世論を巻き起こしたのはJCの先輩方!
市のまちづくりを紹介したパンフレットにはJC運動がルーツと明確に記載されています。

素晴らしいと思ったのは風景の保全に無数の市民団体が関わっている。
そして殆ど予算をかけていない、ということ。

条例もあくまでお願いベース。強制力も無いそうです。
市民の力でまちの風景を守っている、ということですね。

ただそれが経済活性化とは両立できていないのも悩みどころだそう。
素晴らしい街並みですが、観光での滞在都市として成り立ってはいないようです。

それを是とするか、非とするかのか。

市役所ロビーには琵琶湖の魚が泳いでいました。

翌日は京都府向日市。
雨水対策トンネルの行政視察です。

先進地らしく視察慣れしているのかとっても分かりやすいプレゼンテーションでした。

豪雨時には450戸程が浸水する等、水害に悩まされていた地域がこの対策トンネルによってほぼ解消されたとのこと。

河川が増水したらあふれる雨水を地下のトンネルに貯め込んでおき、水位が下がったらポンプアップするという施設です。

施設の入口は公園になっていました。

向日市は人口密集地、河川を拡幅する事が困難なために地下トンネルとしたそうです。
複数の行政区にまたがる大事業。
見えないところで市民生活の安全を守る。行政ならではの役割ですね。

三日目は滋賀県高島市「木質バイオマスタウン構想」についての視察

木チップを燃焼させ熱エネルギーを利用するというもの。ようはデッカイ薪ストーブですね。

間伐材を有効利用してCO2も削減。先進地として大臣賞まで受賞したらしいのですが、職員の説明では「失敗例」(とは言わないが、そう聞こえました)

現在は年間維持費と熱エネルギーの収入でトントン。
しかし燃料となる木チップは含水率の問題で業者から購入しなければならない。
発生した熱エネルギーは近隣の二施設のみで使いきれていない。
その為の出力調整で灯油代や電気代がかかってしまう。
これからは劣化による補修コストが見えているそうで当初の稼働目標がクリアできていない。この状態が続くと林野庁へ補助金返還まで起こりうるそうで・・・

構想は良いのですけどねえ・・・失礼ながら反面教師かも。

今後は燃料となるチップの購入費を抑えるために、特産である高島扇骨(扇子の骨ね)の廃材を利用してみたいというお話でした。

当時は先進事例として取り上げられていたそうですが、費用対効果を鑑みれば失敗作。
しかし皮肉なことに震災におけるエネルギー政策の転換の気運が盛り上がっているなかで再び注目をされ始めたそう。

技術的にはトライ&エラーがありますし、開発メーカーによるバージョンアップを期待したいところです。

間伐材の有効利用にもなって山の保全にもつながるし、身近なエネルギーとしても期待できそう。
宮崎に成功例があるそうですからそちらを見てみたいですね。

職員いわく「バイオマス政策」にはかなりの失敗が多いそうです。
予算規模も大きいですからおいそれと飛びつくわけにも行きません。まだまだ慎重さが必要な分野だと思いました。

高島市のパンフレットを頂いたのですが扇子、いやセンスが良くて本当に良くできている。「デザインには力がある」とは園田議員のお話ですが、まさにその通りだな、と思いました。
こちらは大いに参考にしたいですね。

初の委員会行政視察。

三日間の視察でしたが移動が多い&長いのには閉口しました。
先進地がまとまっている訳ではないので仕方ないのかもしれませんが。

ただ、自分の目で見て、聞いてみないと分からない、という事が良く分かりました。
近江八幡のまちづくりには感銘したし、バイオマスは反面教師。
議員同士で色々な話もできましたし一定の収穫はあったと思います。

「思考の飛躍は移動の距離に比例する」とは先輩の言葉。

議員の視察には批判が向けられる事が多いのも事実でしょう。
それは発信力不足による所も大きいのかもしれません。

公費で勉強させて頂いている訳ですから、無駄にしないようにしなければと思います。

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