経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著)
とある社長より頂いた本。
さて「土光臨調」をご存じでしょうか?
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第二次臨時行政調査会は、1981年に発足し、鈴木善幸内閣が掲げた「増税なき財政再建」を達成すべく、行財政改革についての審議を行った。会長を務めた土光敏夫の名前から「土光臨調」とも呼ばれる。
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土光会長はIHI、東芝の社長、経団連会長を歴任した叩き上げの財界人。そしてその質素倹約の徹底ぶりで知られています。
押しも押されぬ財界人となり得た多額の収入のほとんどを学校に寄付、つぎはぎの帽子、作業用ベルト代りに使い古しのネクタイ、質素な食事、経団連会長になってもバス通勤、その倹約の徹底ぶりに周りが大変だったとか。
その土光会長が東芝時代に社内報で発した言葉を100の短編にまとめてあります。
初版は昭和45年と私の生まれる前。古い本ですが経営についての気づきがそこかしこにちりばめられています。
己を律し一心に仕事に打ち込むたその背中を見せることによって組織を動かしたリーダー像が垣間見えるような。
お気に入りは「真のリーダーは火種のような人でなければならない」という一遍。
結びにはこうあります。
誰にでも火種はある。
しかしなかなかうまく火がつかない。
火がついたとしても貰い火では駄目だ。
自分の火種には自分で火をつけよ。
それが出来ないようではリーダーなど覚束ない。