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「何かをやりたかった」
そんな私の漠然とした思いから始まった長崎ピースラリー。
十八年目にして最終回とさせて頂きました。
これまでピースに関わってくれた全ての皆さんに、心から感謝しています。
本当にありがとうございました。

初回から付き合ってくれているブラザー達。
ファイナルが最初で最後のバイカーズ。
マイ人参を振ってくれる友人達。
七年一緒に走ってくれた鶴ラリーの面々。
911米同時多発テロが繋いだロング・ディスタンス。
会場には来られずとも、様々な思いや心を届けてくれた親愛なる諸兄。
驚いたことに、後味の悪い別れ方をした元メンバーまで来てくれました。

私が「ハーレーとミーティング」という文化に接してから二十年が経ちますが、最後のピースにはこれまで紡いだ縁が一度に集まったような、強い繋がりを感じたミーティングでした。

タープを回ると
「ここでしか会えない人がいる」
「終わって欲しくない」
「ピースに関われたことは私の誇り」
「寂しいね」
「またなにかやってよ」
いろんな声をかけて頂きました。
全体ミーティングでは皆の顔を見ながら、これまでの思い出を話したり、話してもらったり。
涙が止まりませんでした。

「一年に一度、平和の尊さを見直そう」

そんなテーマをミーティングに持ち込んだのは若さゆえだと思います。
何かやりたい、ミーティングをやりたい、長崎でやりたい、長崎なら原爆だ、バイクにのれるのは平和だからだ。そうだピースだ、ピースラリーだ。
青臭い乱暴なロジックで私はメンバーやバイカー達を巻き込み、突き進みました。
千羽鶴を折り、太陽や風雨に喜々として走るバイカー達の姿に酔い痴れました。
あちこちお願いに走り回り、とても充実していました。

そして、ほどなく「平和は政治の結果」という事実に頭をブン殴られるのです。

私が創りたかったミーティングは、バイカー達が繋がりあう場所です。
我々の居場所は我々がつくる。
自分たちの聖地は自分たちで整地するのです。
価値観を戦わせることになる政治の話などしたくありません。
ミーティングは異形のバイカーが集い、それぞれの違いを認めあう寛容な場所だからです。

なので、テーマを変えました。
骨髄バンクに協力したり、被災地に心を寄せたり、ただただバイカーゲームを楽しんでみたり。
それはそれでも良いのかなとも思っていました。
しかし、私が私に問いかけ始めます。

「それはお前じゃなくても、いいんじゃないか?」

私が私を問う声は、歳を追うごとに声高になっていきます。
「何故お前が続けるのか?」
「お前に情熱はあるのか?」
「お前は何がしたいのか?」
その答えは私の心の奥底にあります。
答えは分かっていたのかもしれません。
心の澱は溜まり、私は歳をとりました。
そして、一度立ち止まろうと思ったのです。

ただ、走ってくるバイカーに、私のアホくさい野狐禅問答は関係ないのです。
ガソリンエンジンをぶんぶん回し、アクセル全開笑顔満開。
振動に負けないラッキーマントルが照らし出す、走り疲れた穏やかな寝顔や、タープの下で交わされる柔らかな談笑には全く関係がないのです。
乾いたアスファルトにしみ込む雨の香りを楽しみながら、薪のはぜる音をツマミに酒を飲みたい。
キック、キックで火を入れて、道連れの小休止を沸かせたい。
ああ私も走りたい。

最終回を終えて、心残りが無いかと言えば、それはあります。
結の浜は最高のロケーション。
バイクの横にテントが張れて、静かな波間が子守歌。
こんな素敵な聖地でバイクミーティングを楽しめないなんで、嗚呼なんと勿体ないことか。
だれか続きをやらんのかいな。
お休みしてからまたやるか。
何年先になることか。

そうさ、必要なのは走りつづけることじゃない。
走り始めつづけることだ。

コンパネに貼り出した写真のバイカーたちは十八年前のものが中心です。
まだデジタルカメラが少ない時代。
印画紙に焼かれたバイカー達の笑顔は色あせることがありません。

Forever Brotherhood Pride. Forever Two Wheels.

またいつか、どこかでお会いしましょう。

バイカー達に愛と平和を。

 

 
・第1回 H12,10,28-29 大村市野岳湖
語り部講演会等・190名参加。千羽鶴3万羽、5万円を長崎平和推進協へ寄付。小倉から千羽鶴を運ぶ鶴ラリー、東京から運ぶHDN鶴ラリー開催が同時開催。

・第2回 H13,9,23-24 川棚町大崎半島
語り部講演会等・300名参加。鶴ラリー同時開催。千羽鶴3万5千羽、5万円を長崎平和推進協へ、2万円を米国同時多発テロ義援金として寄付。

・第3回 H14,9,22-23 川棚町大崎半島
語り部講演会等・250名参加。鶴ラリー同時開催。千羽鶴3万羽、5万円を長崎平和推進協へ寄付。広島の千羽鶴放火を受け、長崎から広島へ千羽鶴を運ぶもう一つの鶴ラリー開催(3月)

・第4回 H15,11,2-3 大村市野岳湖
語り部講演会等・310名参加。鶴ラリー同時開催。千羽鶴3万羽、6万円を長崎平和推進協へ寄付。

・第5回 H16,10,23-24 大村市野岳湖
語り部講演会等・240名参加。鶴ラリー同時開催。千羽鶴3万羽、長崎平和推進協へ3万円を寄付。

・第6回 H17,9,10-11 大村市野岳湖
語り部講演会等・110名参加。鶴ラリー同時開催。千羽鶴2万羽、長崎平和推進協へ3万円を寄付。

・第7回 H18,9,23-24 諫早市結の浜マリンパーク
参加者によるパネルディスカッション等・200名参加。鶴ラリー同時開催(ラストラン)。千羽鶴3万羽、長崎平和推進協へ10万円を寄付。

・第8回 H19,9,23-24 広島市・呉市
原爆資料館等にて内部勉強会を開催。

・第9回 H20,11,1-2 諫早市結の浜マリンパーク
NCCドキュメント「愛してるよカズ」上映、骨髄バンクドナー登録の為のパネルディスカッション等・130名参加。長崎県骨髄バンク連絡推進会議へ2万円を寄付。

・第10回 H21,5,30-31 諫早市結の浜マリンパーク
骨髄バンクドナー登録の為のトークセッション等・150名参加。長崎県骨髄バンク連絡推進会議へ1万3千円を寄付。

・第11回 H22,6,5-6  諫早市結の浜マリンパーク
骨髄バンクドナー登録の為のトークセッション等・180名参加。長崎県骨髄バンク連絡推進会議へ1万5千円を寄付。

・第12回 H23,6,4-5 諫早市結の浜マリンパーク
東日本大震災復興任務より帰還した自衛官の講演・180名参加。参加者が応援メッセージを記入した「がんばれ東北フラッグ」を岩手Vラリーへチャリティーオークション賞品と共に送付。復興祈願Tシャツを作成、販売。義援金10万円を寄付。

・第13回 H24,5,19-20 諫早市結の浜マリンパーク
骨髄バンクドナー登録の為の講演(主催者がドナー確定)200名参加・長崎県骨髄バンク連絡推進会議へ1万円を寄付。

・第14回 H25,5,18‐19 諫早市結の浜マリンパーク
骨髄バンクドナー登録の為の講演(主催者のドナー体験談)150名参加・収益無しの為、寄付無し。

・第15回 H26,10,4-5 諫早市結の浜マリンパーク
長崎ピースラリー発足の経緯と闘病中のバイカーへ支援の呼びかけ。100名参加・闘病中のバイカーへお見舞い金8万円。

・第16回 H27,10,3-4 諫早市結の浜マリンパーク
主催者によるトークライブ「平和の素~平和安全法制への態度について~」110名参加・収益無しの為、寄付無し。

・第17回 H28,10,1‐2 諫早市結の浜マリンパーク 
熊本大分地震復興支援の為のチャリティーオークション等を開催。100名参加。収益金10万円を熊本城復興、大分やまなみハイウェイ保全に各5万円を寄付。

・第18回 H29,5,26‐28 諫早市結の浜マリンパーク(最終回) 
主催者・参加者によるトークセッション。280名参加。