瀬川光之前議長時代に設置された県議会ICT化検討チーム。
私もプロジェクトチームの一員として参加させていただきました。
委員会や4者協議のオンライン開催などを実現してきましたが、その本丸が「ペーパーレス化」
いよいよ令和4年6月議会より試行期間がスタートしました。
半導体不足も手伝ってタブレット納入が1年ほど遅れました。
来年2月定例会までは、紙資料も配布されますが、来年4月の地方統一選挙後は完全ペーパーレス化になる運びです。
ペーパーレス化のメリットとして、よく紙資料の配布するコスト削減が注目されます。
実際に、収支改善効果として年間335万円→560万円(2022年7月修正)のメリットがあると試算されています。
私は、ペーパーレス化の最大のメリットは、
①職員の仕事の質の向上。そして、
②県民主体の議論にさらに近づくことにある、と考えています。
①については、資料に差し替えが発生した際、その周知にかかっていたマンパワーがほぼゼロになる、ということです。
定例議会が始まると、大量の紙資料が議員に配られますが、どうしても追加修正が発生します。
その際、離島を含む長崎県下全域に存在する46名の県議会議員を、職員が捕まえて資料の差し替えを行うというとてつもない「非生産的」な仕事から職員が解放されることになります。
その効果たるや、金銭だけでは評価できません。
②については、資料がデジタル化されるとコピーされるコストがほぼゼロに近づきます。
議案をホームページで公開すれば、どのような資料をもとに議員と行政が議論しているかが県民の皆様に周知されることになります。県民の意見集約がさらに容易になり、県民主体の議論に近づくことになる、と考えています。
ただし、デジタル化されても膨大な資料の量は変わりませんので、県民の皆様にも議案を読み抜く力が必要になります。これは議員が持つ独特のスキル、経験と資料の裏を読み解く「カン」がものをいうといっても良いでしょう。
導入にあたっては、デジタルに不慣れな議員の操作習熟について不安の声もありましたが、私は楽観視しています。
大村市議会で同様のプロジェクトの座長を務めましたが、不慣れな議員もしばらく経つとかなり操作できるようになっていました。習うより慣れろ、と言うやつでしょうか。
この効果を最大化すべく、県議会議員を1人も取り残さないよう、私も努力します。
兎にも角にも、チーム担当として汗をかいてくれた職員に感謝。