京都府亀岡市議会


二日目は京都府亀岡市議会。

山陰宿場町の「亀岡」として栄えた歴史があります。京阪神大都市圏のベッドタウン、京都市内まで20分、大阪神戸へのアクセスが良い街です。

人口92,000人、一般会計311億、225k㎡
財政力0.62 経常収支比率91.2% 議員数26名。

大村市とほぼ同じ人口、財政規模ながら面積は約2倍、というところです。
庁舎議場はバブルの残り香が漂う立派な建物。議場にモニターが設置されていました。

日経グローカル第二回議会改革ランキングは10位。加西市と同じく大村市に学びたいぐらいだというお話を頂きました。
議会改革については平成10年から取り組み始めたとのことです。

こちらもインターネットのライブ中継をやっています。
ただしケーブルテレビがありません。導入は必然だったとも言えるのでは。
他にもHPで視察報告を公開、委員会会議録を公開しています。

大村市議会とは議会運営について相違点が幾つかありました。
議会にもご当地カラーが色々あるんですね。

まずは質問に関する部分。

質問は毎例会会派代表質問が40分。そして個人質問(いわゆる一質です)20分(最大30分)で構成されます。
短いですが、いずれも理事の答弁時間含まず、ということです。

また、常任委員会を月一回例会として開催しています。
よりタイムリーな情報が得られるとか。

市政記念事業として議会の休日開催を行ったそうです。(45周年・55周年)
職員は代休出勤。

議案に対する質疑が通告制。それも質疑前日まで。

大村のように議場にて質問が飛び交うような事が無いのでしょうか。
複数議員での議論の発展が難しいと考えられます。
しかし議案に対する掘り下げは常任や一般質問で行うとのこと。

議会報告会の意見要望は内容・結果をHPへ掲載しています。

24年9月から文書質問が始まったそうです。
閉会中に1議員が1項目行えます。その効果はまだ未知数。

市長が回数制限無しの反問権を持っています。
スポーツ施設誘致が活性化に繋がるかの是非について市長と議員がやりあったそう。

議員同士の討論はまだまだだそうです。

議会改革について理事者の理解が浅い!と事務局長が言い放ってました。
理事側に戻れないかも、なんていってましたが、議員からは心強い人材ですね。

質疑メモ

議会報告会は年4回、定例会毎に行う。
本会議終了後、全員協議会にて3会場に行くメンバーを発表。
開催地の地元出身議員は外している。資料は議会だよりを使用。

議長・副議長・議運委員長が三会場の責任者、記録、受付、設営、写真すべて議員が行う
当初は委員会報告が中心だったが、難解だと言う声があがり止めた。

インターネット配信についてのコストは年間150万、初期費用42万、市外業者に委託しています。
本会議のみの放映でライブ&録画(不適切発言等は削除編集し1週間後にアップ)
京都府内ではネット放送は5番目と早いほう。

議会だよりがスピーディに発行されている。約1カ月後に発行。
初日代表質問が終わった段階で紙面会議。1会報ごとに3回会議、作業部会4~5回、業者も参加する。基本的には全て議員の手によるとされているが事務局のサポートもある。

決算説明書が充実。課長説明資料を提出させている。理事者は当初抵抗したが、お互いに深い審査に繋がっている。

議会だよりや説明から類推するに、市長と議会の議論が活発であることが伺える。
個人質問も毎回殆どの議員が登壇するとのこと。
今後は議員の政策立案力を高めるような研修を行いたいとの事です。

大村より進んでいるな、と思った所は

・議会報告会が年4回
・ネットライブ放送
・視察報告のWEB公開
・議会だよりの発行がスピーディ

レクチャーを頂いたのは亀岡市議会の議長と事務局長。
議長は勿論のこと事務局長の熱が伝わってくる勉強会でした。

「改革は遅々として進む」

この言葉でプレゼンを締められました。

一気にひっくり返るような改革は難しいが、粘り強くコツコツとやる姿勢に感銘を受けました。

亀の歩みだが必ずやるぞ、と誇る清々しさが感じられます。

良い言葉ですね。

写真はご当地ゆるキャラの明智かめまる君

亀岡は明智光秀が丹波亀岡城主として治めた土地。悪役イメージが強いかもしれませんが良政を布き、当時の武将にしては珍しく側室もおかなかった愛妻家、という愛されキャラなんだそうです。

大村市議会は全員で視察内容共有する勉強会、市政研究会があります。
亀岡の報告担当は私。以下はフォーマルな報告書です。

1~4(略)

5.視察内容
山陰宿場町の「亀岡」として栄えた歴史があり、京阪神大都市圏のベッドタウン。京都市内まで20分、大阪神戸へのアクセスが良い街。京都府亀岡市議会へ議会活性化への取り組みについて視察に赴いた。
一般会計311億、225k㎡、議員数26名。大村市とほぼ同じ人口・財政規模ながら面積は約2倍。
日経グローカル第二回議会改革度ランキングは10位(大村市は16位→82位と後退)だが、議会基本条例制定の先進地として大村市に学びたいところである、とのこと。
議長及び事務局長から作りこまれたPPTにて議会全般にわたり仔細なレクチャーを受けた。議会のご当地カラー的な部分に関しては報告を控え、議会活性化に繋がると感じた部分について内容を報告する。

・議会報告会について
年4回、定例会毎に行う。本会議終了後、全員協議会にて3会場に行くメンバーを発表。
開催地の地元出身議員は外している。資料は議会だよりを使用。
議長・副議長・議運委員長が三会場の責任者、記録、受付、設営、写真すべて議員が行う
当初は委員会報告が中心だったが、難解だと言う声があがり止め議会だよりへ変更。
議会報告会の意見要望は内容・結果をHPへ掲載。

・インターネット配信についてのコストは年間150万、初期費用42万、市外業者に委託。
本会議のみの放映でライブ&録画(不適切発言等は削除編集し1週間後にアップ)
ケーブルテレビ局が無い為、導入は必然であった。京都府内ではネット放送導入は5番目。

・議会だよりがスピーディに発行されている。定例会閉会後約1カ月後に発行。
初日代表質問が終わった段階で紙面会議。1会報ごとに3回会議、作業部会4~5回、業者も参加する。基本的には全て議員の手によるとされているが事務局のサポートもある。
また、HPで委員会視察報告及び委員会会議録を公開。

・決算説明書が充実している。課長説明資料を提出させている。理事者は当初抵抗したが、現在ではお互いに深い審査に繋がっていると認識。

・毎月一回、常任委員会を例会として開催。よりタイムリーな行政情報が得られる。

・市政記念事業として議会の休日開催を行った(45周年・55周年)職員は代休出勤。

・24年9月から文書質問を開始。閉会中に1議員が1項目質問できる。その効果はまだ未知数。

・市長が回数制限無しの反問権を持つ。スポーツ施設誘致が活性化に繋がるかの是非について市長と議員がやりあった(論点整理)。

議会だよりや説明から類推するに、市長と議会の議論が活発であることが伺える。個人質問も毎回殆どの議員が登壇する、今後は議員の政策立案力を高めるような研修を行いたいとの事。
「改革は遅々として進む」亀岡市だけに「亀の歩みだが必ず成し遂げる」と誇る清々しさが感じられるこの言葉で説明を締められた。粘り強くコツコツとやる姿勢に感銘を受けた。

6.所  見(事業採択の可否も含む)

議会活性化の取り組みとして大村市議会との相違点はおおむね以下の通り。
・議会報告会を年4回
・インターネットライブ中継
・視察報告書のWEB公開
・議会だよりの発行がスピーディ
・常任委員会の毎月例会開催
・議場にモニター設置。
以上の点についてはさらなる調査、議論が必要だと考える、中でもインターネットライブ中継については「市民に開かれた議会」を標榜する上で必要不可欠だと考える。
現在はケーブルテレビ・FMおおむらでの放送がなされている。動画でリアルタイム配信の手段としてはケーブルテレビのみで、ご承知の通りケーブルテレビ契約者のみが視聴できる状態。
契約には加入料という負担が発生する。加えて大村市内にはケーブルテレビに加入できない地域がある。この状態は情報格差を生んでいるとも言えるのではないか。
インターネットライブ中継を開始すれば、インターネットに繋がるPCは勿論の事、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末で視聴できる事になる。加えて携帯電話等の普及率はご承知の通りである。
情報格差の是正の為に早急な取り組みが必要だと考える。

文責:北村貴寿

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