いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ
有効需要とイノベーションの経済学
吉川 洋 (著)
書評の賛否が分かれているので買い求める。
ちなみにシュンペーターは”イノベーション”という言葉の生みの親です。
20世紀に生まれた偉大な経済学者、ケインズとシュンペーター
両者の経済学を比較した歴史書、という感が強かった。
でも”さわり”ぐらいは学べるのかも。
それでも理解のキャパを超えるところ多数でしたけど。
両者の経済不況に対する主張は真っ向勝負。
しかし、イノベーションの種類によって共通するところがあるのではないか、と結ぶ著者は有名なケインジアンだそうで・・・
凋落するパックスブリタニカを背負ったケインズは官僚だったので有効需要の創出が不況時には必要だと考えたが、シュンペーターは不況はお湿りに過ぎない、政府は何もしないで新結合による新価値を生み出す事が必要だと説く。
私はもちろんイノベーション派なのですが、その考え方には”淘汰”という厳しさもつきまとう。
民主党はケインジアン(と思う)だろうから経済の見通しは暗いかも。
JAL再建みたいなレントシーキングばかりじゃあ新しい価値は生まれないと思いますしね。
経済学の予備知識とある程度関心が無いと厳しいかも。
あんまり面白くないんで読了には時間が掛かってしまった。
興味のある方だけにおススメします。