広島市で運行されている乗合タクシーについて学んできました。
バス路線のある地域でも、バスは不便と敬遠され、採算が悪化。バス補助費が増加。
バス路線の無い地域では自家用車だったが、高齢化に伴いタクシー利用が増加。同時に家計への負担が増加。
市全域で広島市がコミュニティバス等を運行する事は困難と判断し、市民アンケート等の地域主体のプロセスを経て、乗合タクシーが誕生。
・定時定路線型、デマンド型にて運行。バスやタクシーと競合しますので、利害調整は広島市地域公共交通会議が担いますが、今のところ収益事業としては成り立たっていないので、横槍などはない。
・実験運航を最長一年間。赤字については全額市が補てん。PR期間でもある。
・実験運航結果から本格運行継続可否の判断。
・本格運行はどこも赤字(年間平均144万)市や国の補てんがあるが、地域の負担も有る(赤字額の1/4)
・事業者は㈲やぐちタクシー。
・使用車両は定員10名のジャンボタクシー。
・停留所は16カ所、一部フリー乗降区間あり。
・運賃は1回300円復路100円、小学生以下無料(保護者同伴に限る)
・協賛店(スーパー等)で1500円以上買い物すれば、100円分の乗車券を協賛店が発行。
・広島市では他にも乗り合いタクシーが運行されている。
「黄金山地区乗合タクシー」
黄金山地区社会福祉協議会が主体となって設立、事業者は㈲カープタクシー
「中野・中野東地区乗合タクシー」
中野・中野東地区社会福祉協議会が設立主体、事業者は㈲中野タクシー
とにかく「利用する事」が継続運行に繋がる、という事でした。
利用促進対策として、高齢者の回数券の無料配布。のぼり旗や町内掲示板での広報、パレードの実施、資金確保として資源ごみ売却益の活用。広告協賛集め等々。
平均年間144万円の赤字、1/4が地域の負担です。30~40万の赤字を広告協賛集めや資源ごみの収益を充てているそう。地域の力で交通インフラを維持しているとも言えますが、ただし、これが全てのケースに当てはまるのかは、やってみないと分からない、という感触。
庁舎でのレクチャー後はお約束の議場見学。
一般会計7,628億、議員定数54名。大村市とは天地の差。
収益事業としては成り立たない地域交通インフラを住民の力でどう維持していくか。
迫りくる超高齢化社会が抱える大きな課題です。
フォーマルな報告は他の議員が担当します。