皆さんこんにちは。自由民主党、大村市選出の北村タカトシです。ご多用の中、傍聴席にお越しの皆様、オンラインにてご視聴中の皆様、本当にありがとうございます。県民の皆様より議席をお預かりして早4年目入りました。通算7回目、今期最後の一般質問となろうかと存じます。県民の皆様の付託と信頼にこたえ、長崎県政にイノベーションを興す1時間にしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
(1)公共経営者としての理想像と経営理念 についてお尋ねします。
大石知事におかれては、6月に入り就任3ヶ月が経過されました。全国最年少の知事として、就任直後から行動力を発揮され、大変多忙な時期をお過ごしのことと存じます。
長崎県を株式会社になぞらえれば、株主は県民の皆様であり、知事は経営をになう代表取締役社長。県職員は社員であり、県民の幸福を最大化する為に働く組織です。3ヶ月経過したところで改めて、知事は公共経営者としてどのような経営理念を持ち、理想像を目指すのか。知事の答弁を求めます。
次に、(2)管理職としての理想像 についてお尋ねします。
知事が県民の皆様に示された公約の実現の為には、職員が知事の考えを理解し、知事と同じ方向を目指すことが重要です。4000名を超える職員が所属するそれぞれの組織においては、管理職が果たす役割が大きく、マネジメント能力の高い管理職が理想かと存じますが、管理職のマネジメントについてどのように考えているか答弁を求めます。
次に、(3)職員能力の向上 についてお尋ねします。
職員が様々なスキルを身に付け、能力を高めていくことが、最終的には県民の幸福の創造につながると考えます。目指すべき職員像に向けてどのような人材育成を行うのか、答弁を求めます。
(1)NFT(非代替性トークン)の活用 についてお尋ねします。
web3.0時代の到来は「インターネットのフランス革命」とも表現され、巨大プラットフォーマーの力が弱まり、ゲームチェンジが起きると言われています。中でも、NFTについては、国でも新しい資本主義の成長戦略の柱として推進する姿勢が必要だとしており、日本が失われた30年から脱却するための新たな技術として期待されています。
北海道余市町ではふるさと納税の返礼品としてNFTを使ったデジタルアートを採用、錦鯉発祥の地である新潟県長岡市では錦鯉をシンボルにしたNFTアートを発行し、電子住民票として活用しています。
今後、本県においてもNFTを活用した取り組みが必要かと存じますが、県の考え方について答弁を求めます。
次に(2)デジタル田園都市国家構想の推進 についてお尋ねします。
政府が進めるデジタル田園都市国家構想おいては、デジタル実装によって地方の課題を解決し、誰1人取り残されない社会を実現するという基本方針が示されました。その中には構想を支えるハード及びソフトのデジタル基盤整備に力を入れるとしています。
県は構想の実現に向け、どのように関連施策を推進するのか、さらには「夏のデジ田甲子園」が開催されると聞いておりますが本県の応募状況について答弁を求めます。
(1)原油、原材料の高騰対策 についてお尋ねします。
ロシアのウクライナ侵攻は断じて許すことはできません。この戦争の一刻も早い終結を心から願うところです。この侵略戦争に伴って原油、原材料が高騰し、全国の中小企業が甚大な影響を受けています。
県内の事業者からは「原材料高騰を受けて価格転嫁が追いつかず、経営状況が悪化している。このままでは潰れてしまう」といった悲痛な声を聞いており、県内中小企業の資金繰りにおける緊急的な対応が必要かと存じます。
このような状況を踏まえ県はどのような対策を講じるのか。また、緊急性が求められることも鑑み、実施時期を明確に示すべきだと存じますが、県の答弁を求めます。
次に(2)海外への販路開拓支援 についてお尋ねします。
先般、人口減少により縮小する日本市場を踏まえ、海外へ製品の販路拡大を検討している中小企業事業者の声を聞かせて頂きました。県内の中小企業が市場規模を海外まで広げ、業績の拡大に努めることは、県内の雇用の受け皿の増加にも重要かと存じます。
長期にわたるコロナ禍で海外との往来も制限されてきましたが、徐々に交流再開の動きも見られます。県は海外への販路拡大を図る企業の相談窓口を設置していますが、どのような支援を行っているのか。また今後の支援をどう進めていくのか答弁を求めます。
令和3年度に県が創設した支援制度は、市町に支援制度がないと活用できないため、市町との連携が重要かと存じます。また、昨年の2月議会において新規登録者数の減少について質問したところ「ボランティア説明員の高齢化により、登録会に参加できる人員が不足傾向にある。新たな説明員の確保に努める」との答弁がありました。
ついては県内市町のドナー支援制度の導入状況、および、新たな説明員の確保状況を含めた、新規登録者の確保対策について答弁を求めます。
次に、(2)骨髄移植等での免疫喪失におけるワクチン再接種費用の助成 についてお尋ねします。
骨髄移植等により免役が消失した場合、これまで接種してきた様々なワクチンを再接種する必要があり、その費用が全額自己負担となることから、被接種者の大きな負担となっています。これまでも一般質問において県独自の助成を創設すべきと求めており、当事者の現状が報道された諫早市が事業化するなど、県内でも市町それぞれの動きがありましたが、今般、県が補正予算において事業予算を計上して頂いたことを大変評価しております。再接種費用の助成をいつからどのような仕組みで実施するのか答弁を求めます。
また、骨髄ドナー支援とワクチン再接種費用の助成については、本来ならば国が全国統一の制度として行うべきですが、国に要望を繰り返しても制度化が進まない以上、県が国に先んじて制度化したことに感謝申し上げます。今後も病魔に苦しめられている患者に寄り添う県政の推進を期待します。
次に、(3)手話言語条例の制定 についてお尋ねします。
手話は「ろう者」にとって唯一のコミュニケーション手段であり、ろう者の人権を尊重し、手話が音声言語と対等な「言語」として広く県民に理解してもらうためには、県が条例を制定することによりその理念を明確に示すことが必要かと存じます。全国的にも条例制定が進んでおり、現時点で33道府県が制定しています。本県でも早期に制定すべきかと存じますが、手話言語条例制定についての検討状況について答弁を求めます。
次に、(4)障がい者の工賃向上 についてお尋ねします。
障害のある方が自立した生活を送るためには、福祉的就労の場で支払われる工賃の水準を引き上げていくことが重要です。障がい者施設では様々な商品や農産物を生産、販売していますが、その売上の多くを依存していたイベントや販売会がコロナ禍により激減し、ネット販売へ販路を求めているところです。
その様な中、農福連携の取り組みが注目されており、大村市の就労継続支援B型事業所サクラプラスでは大村産の農産物をアクセサリーとして開発、情報発信には市内の高校生が参画しており、長崎県令和3年度福祉のまちづくり賞を受賞されました。
本日、議長にも大村産のカーネーションを加工したピンバッジを付けて頂いております。このような取り組みを広く周知すべきかと存じますが、県は農福連携をどのように推進していくのか答弁を求めます。
特別支援学校には農業分野と連携したキャリア教育や農場での実習の取り組みなど、いわゆる特農連携により就労につなげようとする取り組みがあるかと存じます。特別支援学校と農業が連携した就労支援を推進することは、農業の担い手不足を補う一助にもなると期待するところです。そこで、特別支援学校と農業が連携した就労支援の取り組みについて答弁を求めます。
次に、(6)障がい者アートの普及 についてお尋ねします。
令和7年度に全国障がい者芸術文化祭が長崎県で開催されると存じます。これを契機に、障害者アートの普及に取り組む必要があると存じますが、県はどのように取り組んでいくのか答弁を求めます。
次に、(7)医療的ケア児支援センター についてお尋ねします。
令和3年9月に医療的ケア児及びその家族等の支援に関する法律が施行されました。県が昨年実施した実態調査では、18歳未満の在宅の医療的ケア児は187名と言う調査結果が公表されています。今般、医療的ケア児支援センターの設置のための予算が計上されておりますが、設置の目的や役割、体制等について答弁を求めます。
また、県が諫早市に設置している発達障害者支援センターには「しおさい」という愛称で親しまれております。大村市に設置される医療的ケア児支援センターにおいても愛称をつけて頂きたいと存じますが、県の考え方について答弁を求めます。
次に、(8)介護職員不足の解消 についてお尋ねします。
介護人材の確保は非常に厳しい状況が続いており、県の介護保険事業支援計画における2025年の介護人材不足数は約2000人とされ、人材確保は喫緊の課題です。
これまでも様々な取り組みがあることは承知しておりますが、国内で確保できない人材は外国人材の受け入れを進めるべきです。今般、コロナ禍により滞っていた外国人材の受け入れが再開されましたが、本県独自の友好交流関係を活用したベトナムからの人材受け入れ等、県は外国人材の受け入れをどう推進していくのか答弁を求めます。
次に、(9)介護施設のコロナクラスター対策 についてお尋ねします。
感染力の強まった新型コロナウィルスは多数のクラスターを発生させました。
6月5日時点で県内では533件のクラスターが確認され、介護施設においても多数発生しています。施設によっては内部の感染が拡大し、職員にも感染者が続発。県が派遣するとしていた応援職員やCovMATの支援も受けられず、限られた人員でケアの質を落としながら、連続して夜勤をこなすなど、大変過酷な状況に置かれた施設も存在します。改めてエッセンシャルワーカーの皆様に敬意を表するところです。
クラスターを経験した施設にはどのようにしてその危機を乗り切ったか感染症対策につながる貴重な知見が蓄積されていると存じます。今後の新たな感染の波に備え、こうした施設の知見を広く共有する機会を設けるべきかと存じますが、県の取り組みについて答弁を求めます。
年々増加する不登校児童生徒への支援には、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーをはじめ、外部専門家の役割が大変重要かと存じます。また、関係機関との連携も必要かと存じますが、本県の不登校対策の現状と、今後の取り組みについて答弁を求めます。
高校生の離島留学制度については県内のみならず県外からも多くの生徒が海を飛び越え、特色のある学びの中で成長していると聞いており、一定の成果を上げていると存じます。
本県の実施する離島留学制度は語学や歴史、スポーツ等の専門的な学びを求め、目的意識を持った生徒が入学してきます。他方、学校に馴染めず、登校することが難しかった生徒が中学校までとは環境を変えて学びたい、という生徒も入学してくると聞いております。
親元を離れ、新たな環境に挑戦しようとする離島留学生に対して、学校側のサポート体制はどのようになっているのか答弁を求めます。
国内では、窒息や溺水等の不慮の事故により14歳以下の子供が毎年200人ほど亡くなっています。大人が子供を守り、不慮の事故が限りなくゼロとなる社会を構築することが我々大人の責務です。国は毎年7月に子供の事故防止週間を実施し、子供を事故から守る取り組みを推進していますが、対象者へ確実にメッセージを届ける事が重要です。県は子供の事故防止週間の啓発等についてどのように取り組むのか答弁を求めます。
また、教育・保育の現場に「子ども安全管理士」を普及させることが、事故防止に繋がります。大村市の認定NPO法人Love & Safetyおおむらは、2017年より大村市と合同で「教育・保育施設における子どもの安全管理士講座」を開催されており、昨年度は50名が「子ども安全管理士」として認定され、これまでに160名が資格を取得されました。
コロナ禍によりオンライン講座が開始されたところ、一気に受講者が増え、本年度も既に全国各地で86名が受講中です。県は、保育の現場において、子どもの安全管理にどう取り組むのか答弁を求めます。
次に、(2)ライフジャケット着用の推進 についてお尋ねします。
毎年、全国的に水難事故で多くの児童生徒が命を落としています。水難事故防止の為にはライフジャケットの着用が有効であり、学校においても活用を周知すべきと存じます。香川県教育委員会では子ども用ライフジャケットを無料で貸し出す「ライフジャケットレンタルステーション」を開設しており、本県でも同様の取り組みを進めるべきかと存じますが、県教育委員会としてライフジャケット着用の啓発にどのように取り組んでいくのか答弁を求めます。
次に、(3)防災DXの推進 についてお尋ねします。
デジタル化により社会をより良く変革していく、DXが様々な分野で進んでいます。
県政においては様々な課題がありますが、県民の生命を守るという課題は最重要事項であり、防災分野においてもDXを推進すべきと存じます。デジタルの力を使い、正確な情報の収集と発信を効率的かつ迅速に行うためには、防災情報システムの高度化が必要であると一般質問で訴えてきましたが、関係予算2億4千万円を令和4年度当初予算において計上されたことは高く評価しております。システムの高度化により、どのようなことが可能となるのか、また、来年の出水期前には本格運用を開始して頂きたいと存じますが、県の答弁を求めます。
続いて、NAKSS(長崎河川砂防情報システム)の活用 についてお尋ねします。
大雨洪水時の河川の見回りや急な増水による水難事故は毎年のように全国各地で発生しています。今般、県はNAKSSのスマートフォン版を構築されました。出水の際、スマートフォンで河川状況を確認できれば、事故の減少に繋がり、消防団等の警戒活動にも有用かと存じます。出水期を迎えるにあたり、NAKSSのスマートフォン版を多くの県民の皆さまに活用して頂きたいと存じますが、普及促進に向けた県の取り組みについて答弁を求めます。
次に、(4)災害時における県の備蓄体制 についてお尋ねします。
近年、豪雨災害等が深刻化しており、避難所で長期間の避難を余儀なくされる事態も発生しています。近年、避難所のあり方については、安全に避難できるだけでなく、プライバシーの確保や少しでも快適に過ごせるような配慮が重要になっており、きめ細やかな支援の実施が求められています。
先般開催された県総合防災訓練へ参加した際、避難所を想定したスペースで関連資材が展示されており、私も段ボールベッドの寝心地を体験させて頂きました。
一昔前の避難所と言えば床に布団などを敷いて横たわり、間仕切りもない光景が見られましたが、段ボールベッドは寝心地も良く、付属するパーテーションによって一定のプライバシー確保も可能であることから避難所の生活環境を向上させる上で非常にニーズが高いものと考えますが、段ボールベッドなどを含めた、県の備蓄体制について答弁を求めます。
次に、(5)消防人材の育成 についてお尋ねします。
長崎県消防学校は来年で築40年を迎え、校舎や寮等の老朽化が進んでいます。先日、施設の現状や訓練で使用している資機材を視察させて頂きましたが、法定耐用年数を超えて使用されているものも多い状況でした。
県民の生命財産を守るという重要な使命を担う近代消防人を養成する為には、育成環境の質の向上が必要かと存じますが、資機材はどのような方針で更新しているのか、また今後の更新の予定はどうか。加えて、本県の女性消防職員の状況と消防庁の目標に対する取り組みについて答弁を求めます。
(1) アニマルポート長崎の老朽化 についてお尋ねします。
大村市のアニマルポート長崎については老朽化が進んでおり、気軽に立ち寄れるような状況ではないため施設の更新が必要かと存じます。令和元年9月議会での一般質問において施設の更新について質問し、ここ数年、所管委員会でも議論をしてきました。また、大村市からも同様の要望があっていますが、県は建て替えについてどのように考えているのか答弁を求めます。
次に、(2)犬猫のマイクロチップ装着 についてお尋ねします。
本年6月1日からブリーダーやペットショップが取得した犬または猫に対してマイクロチップの装着が義務付けられました。マイクロチップ装着には否定的な見解も聞きますが、愛犬愛猫の体内に入るマイクロチップの装着には、どのような効果が期待できるのか。また、義務化に際して周知はどうなっているのか。マイクロチップの安全性等について答弁を求めます。
先般、長崎新聞の読者投書欄に「取り戻そうきれいな大村湾」とのタイトルで大村市の中学生の声が掲載されていました。大村湾の現状を憂い、自ら調査活動を行ったとの内容で「人間が汚した海は、人間が変えなければならないと自覚し、みんなで協力し、きれいな大村湾を取り戻しましょう」と結ばれていました。
大村湾の水質改善対策としては、流域の下水処理施設の高度処理化を進める必要があるかと存じます。また、県民の大村湾に対する環境意識の向上が重要ですが、環境学習の場としてのガラスの砂浜の活用状況と今後の展開について答弁を求めます。
最後に、(2)サイクルツーリズムの推進 についてお尋ねします。
サイクルツーリズムは自転車を活用した観光に資する取り組みとして、全国的に広がっており、大村市においてもサイクルツーリズムに取り組まれていることと存じます。
大村湾の素晴らしい眺望をサイクリストに見ていただく取り組みを進める事は、サイクリングルートの魅力、ひいては大村湾の魅力づくりや環境意識の向上にも繋がることと存じます。そこで、大村市に大村湾を眺望する展望スポットを整備すべきだと存じますが、県の取り組みについて答弁を求めます。
以上で壇上からの質問を終了し、再質問は対面席からおこないます。知事及び執行部におかれては、県民の声に対し簡潔明瞭、建設的で積極的な答弁を求めます。
ご静聴有り難うございました。