2月の本ネタ

福田恆存と三島由紀夫〈上・下〉― 1945~1970
遠藤浩一

故・遠藤先生の本。

遠藤先生は歴史的カナで書かれます。そして難しい漢字が多い。
はっきりいって読みにくいのです。
しかしそれは遠藤先生の美学でもあります。そのルーツとなった「国語」の解体についても記してありますが、先生の「好み」なんでしょうね。

浅学のわが身、恥ずかしながら、福田恆存の存在を初めて知りました。
上巻は三島と福田の芸術観や創作活動を通しての交友や政治的に偏った演劇についての考察等。
下巻は憲法の欺瞞や「醜悪」と言い切る戦後政治史について。
田母神論文と栗栖超法規発言のくだりには何とも情けなくなります。

どちらかと言えば下巻のほうが面白い。遠藤先生の幼少時代に起こった三島自決や演劇にのめりこんだ話は嬉しくなります。
学生時代に「痺れた」という福田「防衛論の進め方についての疑問」が読んでみたくなりました。いや読まねば。

この本にも一筆頂こう、と思っていた。

しかしそれはもう叶わない。

返す返すも本当に惜しい、そして早すぎます。

明日、霊前に参ります。

のうだま―やる気の秘密
上大岡トメ、池谷裕二

あっさり読めてわかりやすい。というかマンガです。
内容にもイチイチ納得。

やる気スイッチの入れ方を探している方に。

昭和天皇の学ばれた教育勅語
杉浦 重剛

昭和天皇が13歳から19歳までの間に受けられた御進講(いわゆる学校の授業)の原書。
教育勅語の一文一文を紐解き、その意味や歴史上の人物がどのように体現してきたかが記されています。
大正時代の文語調ですから読みにくさ全開でした(涙)

乃木将軍や豊臣秀吉、二宮尊徳といった人物像を引き合いに徳性を高めていく御進講。
それは、戦後マッカーサーを感服させ、ウェッヴ裁判長に「神だ」と言わしめた昭和天皇の御人徳を形成していったのです。

読みにくいですが、チャレンジする価値はある一冊です。

妻がなぜか島耕作シリーズを揃えた。それも課長からズラリ28巻。

私は普段マンガは読みません。
マンガを読みはじめると時間を忘れてハマってしまうから意識的に避けてるんです。

・・・読破してしまいました。トホホ

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