議会基本条例と制定後の運用状況・兵庫県朝来市、三田市


議会運営委員会にて視察に行ってきました。

・兵庫県朝来市
人口3万2千人、財政力0.46、一般会計210億、面積402㎞2、天空の城・竹田城で一躍有名になりました。10万、23万、44万人と観光客数も急増中。目下の課題は城跡の保全だとか。

月2回のペースで議会基本条例を議論。議会基本条例制定されました。同時に自治基本条例も制定し、役割分担を明確にするとともに議会の存在感を打ち出す狙いもあったようです。
その後、議会による議案修正31回と多め。当局が固める前から議論するので多くなるとか。
ケーブルテレビは市が運営、月1500円(インターネットは2000円)加入率90%だとか。

議会傍聴者の増加を狙って広報を強化、傍聴席には議員に配られるものと同じ議案書を用意しています。委員会も公開していますが、新聞記者ぐらいしか来ないとのこと。
また、議会で参考人制度が活用されています。当初は招聘に抵抗があったとのこと。国会の参考人とイメージが被っていたからだとか。現在では市に意見を述べる、という機会として認知されてきたようです。また、文書で市長に質問ができます。国会でいう質問主意書ですね。

議会報告会についてはかなり熱を入れていたようです。12会場を回られます(大村8会場)担当議員自らパワーポイントを作成し、開催前に原稿読み合わせ、入念なリハーサルをやれていました。しかし大村市と同じく参加者は減少傾向。
力を入れすぎた面もあり、現在精査している所だとか。大村と違って地区別のテーマは設けず全会場同じ内容。ただし、毎日構成議員が変わっています。

議会報告会と別に一般会議を開催されています。
会議ごとにテーマを決めて、行政、議員、テーマに関連のある市民委員と討議を開催。今まで5回開催されたそうです。ただし、陳情請願の為の会議ではないので、あくまでも結論は出さないということでした。

反問権については当初から設定されていません。基本的に当局には反問権がある、という考えかたとのことで、議会では一問一答の中で日常的に行使されているとか。
しかし政策的な反問は議会の混乱を招くのではないかということで設定していないということです。当局の体制と一議員の専門性や、知識の格差でかみ合った討論にならない、というのが理由。インターネット放送については、これからだそうです。

昭和30年に建設されたという庁舎はボロボロでした(失礼)地震が来たら最初に倒壊するのは大村と同じです。ですが合併特例債(70%は還ってくる)を使って建て替えが決定されているとか。新しい庁舎になればITを活用した発信も行っていくそうです。

告示日には上程議案の説明会が開催されるそう。会派別に質疑も行うとのこと。より深い議論ができそうですね。

主たる説明を頂いたのは事務局15年選手の女性職員。立て板に水の説明で質疑でも間髪入れずに答弁される能力の高さ。恐れ入りました。

翌朝はジョギング。霜が降り氷が張る清冽な空気の中で、朝もやに浮かぶ竹田城を遠目に眺めました。倍増する観光客にお金を落としてもらう方策を確立するのが急務のようですね。

・兵庫県三田市
人口11万3千人、210㎞2、財政力0.83、一般会計332億
庁舎はこちらも昭和35年と相当な年季もの。しかし隣に新庁舎が建設中でした。

こちらも自治基本条例とともに制定されました。
議会報告会は昨年初めて開催されたそうですが、出席者数の少なさが課題だとか。報告会は3会場(大村8会場)と少なめです。定点カメラでユーストリーム中継されたそうです。

反問権の設定はありますが、行使されたことはないとこと。
本議会の質疑は完全通告制。委員会付託にされる議案についても事前に通告しなければなりません。定例会の日程は委員会が一般質問より先なんですね。大村と逆になります。
委員会は公開、熱心な市民の傍聴がたまにあるそうです。

議会からの政策的な条例提案はまだ実績がないようです。議会生中継は7か所の市民センターで放映されます(ラジオやケーブルテレビは無し)インターネットによる録画配信は次の定例会まで3か月。その後は削除されます。

議会ツイッターがあります。かなり日程の案内等フォーマルなツイートばかりですが大村市議会はSNS活用に至っていません。

女性議員はなんと6名(大村1名)、歴代議長(任期1年)も2名いらっしゃるそうで、女性が元気なまち?なんですね。素晴らしいです。

所変われば品変わる。議会の運営も自治体それぞれです。
色々と勉強になった視察でした。

公式報告は他の議員が担当します。

写真は朝来市和田山駅にある車両倉庫跡、100年前にできたとか。

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