チェルノブイリ 春
中筋 純 (著)
チェルノブイリ原発事故から25年。
著者であるフォトグラファーの中筋氏の写真集。
中筋氏というと他人行儀。昔からスージーさんと呼ばせてもらっている。
まだ私のバイクがまだ原形をとどめているころ、オートバイ誌の取材ツーリングに同行させてもらったのが縁の始まり。椎葉村でのキャンプとランはとても楽しかった。
独特の風貌、愛敬のある喋り方(失敬)とは裏腹にFXRに乗りながらシャッターを切るその姿は強烈にカッコ良かった。
全国を飛び回っておられ長崎とも縁がある。
軍艦島が観光資源となる前から廃墟写真に収めたりされていた。
いわゆる「入っちゃダメ」なところに「まあまあ~そう言わないで」てな感じでスルスルっと入り込んでしまう。
冒険好きな子どもっぽさがあって憎めない兄貴分です。
スージーさんがチェルノブイリに行ったというのは風の噂で聞いていた。
新宿で個展をやるというので見に行きたかったが叶わず。
「長崎でやってくださいよ~。俺も頑張りますよ~」
なんて行ってたら長崎の屋台が縁で愉快な仲間達(???)に巡り合い写真展が実現したとのこと。
新聞などにも取り上げられてましたね。
コクラヤギャラリーにはチェルノブイリの春が飾られていました。
どれも不気味に美しかった。
音楽や美術に対しては語彙不足。
いくら感想を書いても陳腐になるのでこの辺で。
とかく素晴らしい写真展でしたよ。
この写真集も素晴らしいし、巻末の撮影紀行はとっても楽しい。
でも、大きなパネルで見た方が良いかも、です。
原子力発電には色々賛否があると思う。
私は現状では稼働やむなしと考えている。
国内のエネルギー政策を「じゃ明日から全部ソーラーで」なんて訳には行かないだろう。
CO2地球温暖化説にも懐疑的ですし。
しかし原子力からは足を洗うべきだ。
どうしたって始末できない危険な放射能廃棄物が生まれる事が分かりきっているのにこれ以上増やすべきではない。
先ずは自然エネルギーの効率化が急務でしょう。
化石燃料も後8000年は持つそうなのであんまり心配してません。
でも石油は国内生産できないから戦争が起こらない限り、ですが。
国防的にはジェット機と潜水艦を動かさなきゃいけないか・・・
色んな事を考えさせてくれる写真集でした。