介護の仕事とは何ぞや

2ヶ月に一度の在宅ケアセミナー。今回は理学療法士による講演。
内容はトランスファーテクニック=被介護者の移乗を介護者共にいかにストレス無くやるかの技術論でした。

被介護者の残存機能を活かしつつ行う重心の移動や、在宅介護に応用できるように家庭のゴミ袋なんかをつかっての方法等、とっても勉強になりました。
最後はディスカッション的になったが、改めて考えさせられる内容でした。

廃用症候群、いわゆる寝たきりの被介護者の体重は30~40キロ前後が一般的。

だから介助者がちょっと力を入れれば移動が出来る。
しかし同時に腰痛のリスクと戦いながらになってしまう。

今講演の内容のように、被介護者の残存機能を活かしつつ、意思疎通を図りながらテコの原理を応用した重心移動、トランスファーツールによる移乗方法を取れば、ストレス無く移動ができる。良いこと尽くめだ。

しかしこの方法「時間」がかかるのだ。

介護者は時間に追われていることが多い。
なので少々無理をしても腰痛ベルト等を着用しながら仕事を片付ける。

そう仕事、介護を”片付ける”のだ。

ともすれば、それは介護者の都合で介護を行うということになるのかも知れない。

当たり前の事だが、被介護者はそれぞれ一人一人に人生がある。
介護者はその一時に携わっているに過ぎない。移乗の介護を必要とするような被介護者にも、元気な時があり急性期があり回復期がある。

介護者はどの時点を向いて仕事するのか。

片マヒの被介護者の状態だけを見て”入浴させるだけ”介護サービスを”提供することだけ”が仕事ならば介護者に人格など不要だろう。
技術だけあれば誰でも良い、極端に言えば介護ロボットでいい。

しかし介護者は人の人生に携わる、人生を閉じようとしているひと時に携わる仕事だ。

介護者としての誇りを持つならば、それは一人一人の人生に寄り添うように、共に生きなければならないのではないか。

その人に残された機能を引き出し、活かしながら”自分で出来る喜び”を見つける。そのサポートをするのが介護者なのではないか。

それは効率性だけで計れるものではない。
時間がかかるのだ。

介護の仕事は忙しいよね。
でも、忙しさに負けないようにしよう。
人の晩年に携わっていることをを忘れないようにしようね。

シャイな講師から進行が引き出したメッセージ。私にはそう聞こえた。
介護の仕事とは何ぞや、と考えさせられる素晴らしいセミナーだった。

終了後は同友会に合流、例会では北松浦JCのきのこ屋さんの報告だった。
失礼して申し訳ないっす。

そのせいか最近ブログが面白くないとブーイングを(笑)
スランプ気味っすかね・・・

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