被爆体験の語り部、吉田勝二氏がご逝去 された。
氏には10年前、長崎ピースラリーの初回 に講演を頂いた。
当日は雨、季節は秋のキャンプ場で肌寒かった。
ケロイドが残った姿で熱弁されたその姿を今でも覚えている。
平和を望むのは皆同じだろう。
親族を戦地に送りたい者はいないだろうし、国土が燃え朽ちる様を見たくは無い。
平和=戦争の無い状態=外交の安定、なのだがこの国の安全保障は普天間で揺れている。
何処の自治体も移設反対の声を上げる。
そりゃ誰だって嫌だろう。
しかし日本の捨石となった沖縄の心情を汲み取ろうとする声は聞こえてこない。
移設よって安全保障がどう維持されるかといった議論もしかり。
氏は丸腰でいれば平和になるという夢物語は語りはしなかった。
ただひたすらに自分の経験に基づく戦争の悲惨さを伝え、平和の為にはどうあるべきかを考えさせてくれた。
私は軍備を拡張し、アメリカ軍の全面撤退=自主防衛を確立すべきだと思っているが、核武装はすべきでないと思う。
専守防衛については最近考え方が変わってきた。
その後ピースラリーは語り部の講演を7年続けてきたが方針を転換。
現在では骨髄バンクドナー登録の推進となっている。
平和の為の方法論はそれぞれ違うが、子ども達の為にこの顔をさらし続ける、と話された吉田氏の活動には敬意を抱いている。
ご冥福をお祈りします。