介護・障害福祉サービス報酬のプラス改定が決定

2021年は3年に一度の介護報酬改定の年です。

来年4月の改定に向けて社会保障審議会・介護給付費分科会での議論が進められてきました。
介護報酬は2015年に2.27%のマイナス改定。事業者は大打撃を受けました。介護報酬の平均賃金は他の業種より低くマンパワー不足に拍車がかかりました。2018年には0.54%のプラス改訂でしたが雀の涙。私も事業者ですが実感は乏しかった。

11月2日には財政制度等審議会が開かれ、財務省は介護報酬について、引き上げる環境にはないと提言。エビデンスとなる統計データを色々示していますが、事業者の規模も種類も十把一絡げの統計。都合のいい結論を導くための資料です。

そこからロビー活動が本格化しました。
国会では総理と厚生労働大臣へ関係4団体がプラス改定を陳情。社会福祉施設経営者協議会は全国運動として、全県の国会議員に陳情することに。
長崎県の経営協会長は雨天の友。生涯足を向けて寝られません。この仕事は絶対に仕上げねばなりません。

まずは党政調に陳情して頂きました。そこで11月県議会で請願書を可決、国に意見書を出そう、となりました。
市議会時代から請願にはいくつか関わり、すべて可決してきたのですが、抵抗を受けたこともありました。市民会館の請願ではフィリバスター(=議事妨害)の経験もあります。同じ轍は踏めません。
前例を調査し資料を読み込み文案の作成と所管レク、所管委員会の議員にご説明(=いわゆる根回し)を繰り返しました。

所管委員会では、経営協会長、副会長にご出席も頂く。そもそもスジが良い陳情という事もあり、与野党全員の賛成で可決して頂きました。
手続き論から言えば、長崎県民の総意となったのです。
速やかに意見書は国に送られ、結果、財務省の主張は退けられ、介護0.7%、障害0.56%のプラス改定が実現。

私たちの運動がプラス改定の「決め手」になったわけではありません。
しかし「地方から国へ声をあげる」一連の運動が重なった結果であることは間違いない。
良い勉強をさせて頂きました。
これからも頑張ります。感謝。

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