※FBでの記事に追記しています
長崎新聞の浜屋リニューアル議案記事については色々とご意見を頂きました。
「数字が独り歩きする」
という危惧を見事に実現してくれた印象です。
4階以上は税金で整備すると決まった訳ではありません。
基本的に入居整備は入居者負担、としています。
ですがそれでは入居も進まないだろう。幾らかは行政が…ということで負担割合が決まっておらず交渉中なのです。
「設計もしておらず、変動が否めない粗々の数字」
「数字を出し過ぎると交渉に不利」
という担当者答弁は反映されていない記事ですね。
追及して数字を出させたと見るのか。
数字をさらけ出し、交渉を不利(=市からさらに持ち出し)にさせてしまったと見るのか。
ちなみに交渉中の入居者が確定すれば、市職員や学生が1日240名以上が確実に出入りする、とされています。
そもそもこの浜屋リニューアル工事、ゴーかストップかを決めたのは本年3月議会です。
私の所属する会派は修正議案を出しましたが否決。
「一部反対ということで全体に反対できない」という態度で賛成した身としては、浜屋ビル工事を認めた立場になるのです。
現在、オープンに向けての準備は粛々と進んでいます。
一階テナントスペースについては入居者募集中。 初回の募集で決まったのは一件(元ロッテリア部分) 家賃が月53,100円と手ごろな印象です。(広さと位置で変わります)
今後は「事業の実績1年以上」という入居条件は柔軟に考える、という答弁もありました。
少しでも家賃収入を上げたいところでしょうから、契約期間についても柔軟にやるべきでしょう。
向かいの交流プラザの相乗効果も期待したいところです。
目の前を一日240名以上が往来する施設。4階の入居が決まればそれ以上になります。
これってビジネスチャンスかもしれません。
募集要項はコチラ
http://www.city.omura.nagasaki.jp/…/docume…/bosyuuyoukou.pdf
繰り返しになりますが、この事業は進みます。
杜撰な見積もりが原因であった当初の事業額とはかけ離れた額になってきましたが、ここでストップすれば埋没費用が大きい。廃墟ビルを残しておくよりはマシでしょう。
となれば、どうにかして費用対効果を上げたい。高齢化に備える地域包括センターの役割にも期待したいところです。
さて、この契約議案を議会が否決していたらどうなるか、という事を調べてみました。
行政側はそもそも否決を想定していない、という事でした。
それは3月に予算が認められているからです。一度認めているので入札結果を確認するだけ。通常は30分で終わる議案でしょう。
しかし、委員会では関連があるという事で駐車場や入居者の確保、当初の杜撰な見積もりから市民病院跡地の活用まで、6時間超の議論になりました。
委員長である私は「議論の守備範囲が広がりすぎ、契約議案についての議論を」とお願いしたところですが、審議を制限する訳にもいきません。
委員会では否決となりました。
しかし、既に設備工事1.28億、電気工事1.27億の入札は完了しています。
これらについては1.5億以下なのでは議会承認は不要。
しかし建築工事が始まらずに設備や電気工事が開始されることは考えにくいので、浜屋はたなざらしになるでしょう。
ここで新たな問題が発生します。
予定されている5億円弱の国からの交付金事務が滞ることです。
自主財源が約4割の大村市にとってはダメージ。
今後、別の事業についても国の支援は受けにくくなる事も予想されます。
また、入札が完了している事業者からの批判は必至。訴訟までには至らないと思いますが・・・
行政側は認めてもらおうと9月議会に再度提出するでしょうが、議案は同じ内容になります。
2度目だからといって否決したものを直ぐに賛成、とする態度は考えにくい。
「混乱を収束する」「計画の透明性が高まった」とする別の観点があれば、議決態度の変更材料にはなりえるのかもしれませんが。
浜屋リニューアルは市民の為にならない、そんな考え方もあるでしょう。
しかし、3月に決まったものを覆すまでの理由が無く、否決するデメリットの方が大きい、と私は考えています。
「たられば」の話になってしまいましたが、あえて便乗するならば、私の3月議会での主張「更地にして建て替え&完成までの包括センターはプレハブで」に自信を持ちます。もう今となっては遅いのですが。
しかし、議論の火種は消えていません。
消費税増税、人件費上昇も視野に入れれば、全体の整備費は10.3億では収まらないでしょう。
民間力をどれだけ引き寄せる事が出来るのか、が焦点になるような気がします。