国民を元気にする国のかたち 地域主権型道州制のすすめ
江口 克彦 (著)
道州制の事を勉強してみようかと購入。しかし期待していたものとは違った。
私も地域主権型道州制には賛成なのだが、具体的なシステムの立案やその論拠となるデータ、先行している諸外国の実情等を知りたかったのだが、ありがちな観念論、理念論に終始し、データも目新しさがなく一般的な報道の枠を出ない。
加えて鼻につくのが著者の文体
知事会で道州制に反対する知事らを名指しで批判し「勉強していない」と切り捨て、反対議員は「道州制が導入されれば議席が減る、反対している議員は選挙に弱いからだ」そうです。
まちおこしは時間の無駄で道州制万能論的な展開には辟易。
政治家とは一線を引いているのかと思いきや自民党の中川秀直氏との距離は近いようで考えが同じだと数回登場。
忙しいわが身を投げ出して講演で全国を回っていらっしゃるようで「講演を聴いた皆が私に何とかしてくれと涙ながらに訴える」とよく恥ずかしげも無く書けるものだ。慎ましやかな日本人は何処へ行ったのだろう、とも嘆いているくだりもあるが、自分のことは良く見えていないらしい。
端々で取り上げるストーリーは情緒的で万人ウケしそうだが、大局観は感じられない。PHP代表である自身がPHPで出版した自費出版本の域を出ない一冊。
・・・と、著者風に批判してみました。
だって北川先生も批判してるんだもの、お返しですよ(笑)
小泉首相ばりに抵抗勢力との戦いの構図を作り上げるこのお方。
勧善懲悪の大衆演芸風で講演はウケそうですね。
サマコンだったかな?講師に招聘していたような記憶があります。
一度聞いてみたい気もするがこの内容だったらもうお腹一杯です。
官僚批判本がお好きな方に。
式典リハーサルお疲れ様でした。
何とか台本も仕上がった。
あとは役者に任せたぞ。頑張りましょー。