ふるさとを救うのは?

「ふるさと」を救え!地方はこれで蘇る
週間ダイヤモンド特大号

たまーに買うんですが今回のタイトルには心を捉まれる。

内容は全国のふるさと再生の実例が掲載されている。
経済トレンド週刊誌なので掘り下げが浅い部分は否めないが、ダイジェストとしては良くまとめられている。

タイトル買いだったが内容が縁深いのに驚いた。

まずはLOMでも招聘した藻谷先生による地域判定。
県別ランキングには県民所得が指標とされがちだが、企業所得も含まれるので必ずしも整合性がないという多面的な統計データから張られた論陣には説得力がある。長崎は”ジャパネットた●た”分はしっかり差し引いて計算されていましたよ。

そして「ふるさとを救うあの手この手」6つの実例の中になんと長崎県の小値賀町が掲載されていた。グリーンツーリズムでのまちづくりについて掲載してある。勢いあるぜ北松浦。

あと気になったのはプログラミング言語”ルビー”でのまちづくり
まあプログラマーが住んでる、ってだけなんでしょうが面白い。
ネットさえありゃできますしね。ハードに頼らない新たなまちづくりのカタチかも。

いずれも行政主導のものではなく、官は民を補完するスタンスで活力を取り戻しているようだ。行政頼み・補助金頼みのまちづくりからの転換が迫られているのだと感じる。
宮崎監督が滞在した事で注目が集まった福山市鞆町の鞆港埋め立て・架橋計画の中止などもその萌芽ではないか。

ここで気にかかるのは大村の中心市街地再開発事業。
先般の勉強会でも話題になった。

”駅ビル計画は中止したほうが良い”という意見も出たがこの建設計画は行政の力では中止できない。
事業主体が中央商店街を中心とした民間会社なので、行政や議会に決定権がないのだ。

私が問題だと思うのはその財源。

民間が法にのっとって進めているが、議会や市長に決定権がない事業に大村市からも3億円超の税金が投入される。もちろんそれ以上の国庫&県の補助金も。

そして十数億円の駅ビルを補助金頼みで建設し民間会社が経営する。

はたしてアーケードが活性化するのだろうか?
皮膚感覚に過ぎないが失敗すると思う。
行政頼みの再開発が成功した事例が極端に少ないからだというのも根拠のひとつだ。そしてハードが先行しているのが、その中身については全くといって良いほど聞こえて来ない。
立るだけ立てて倒産。後は行政が何らかの形で尻を拭くというシナリオではないかという話も聞く。

国や県の金が大村に落ちる、仕事が増えるという考えもあるだろう。
公共事業に依存しなければ生活できない、というシステムに浸かりきった地方はいつまでも土建政治から抜け出せないのだろうか。

地域経済の為に公共事業という御旗を振りかざすのはそろそろ止めた方が無難だ。
民主党政権は暫く続くだろう。社会保障には手厚いようだが、今後も地域の自立の名の下に公共工事への国庫補助金は先細るだろう。思考の転換を図らなければならない。
それとも崩れかけている旧態然としたビジネスモデルにしがみつき座して死を待つのか。それに福岡のデベロッパーなので大村だけが潤うとも思えない。

本当にこの事業は中止できないのだろうか?

方法が無いこともない。
市長が関係予算を凍結すれば良いだけの話だ。

しかしこれはかなり高度な政治決断だ。
それに行政訴訟が起こる可能性が大いにあるだろう。
住民投票や選挙などの手法で改めて有権者の支持を得る必要があるのではないか。

前例は結構ある。

用地取得まで済んでいた新幹線新駅の建設凍結を公約にした滋賀県知事選挙は記憶に新しいところだ。滋賀県民は新駅は要らないという判断を下した。
全国報道されているダム関係もそう。政治判断での凍結だ。

また各紙の記事が記憶に新しいが、親和銀行旧大村支店跡地の購入にしても同じようなケースかもしれない。

1億で箱だけ買って中身ナシ、購入ありきという気がする。
「中心市街地にパチンコ屋等が出店しないように」なんていう記事もあったが、華やかりし時代の本町アーケードにはど真ん中にパチンコ屋があった。それに大村は公営ギャンブル推進都市では?。

こちらも土地開発公社が購入するのだから決定権は市にない。
ただし公社への補助金凍結は可能だと思う。人事権も握ってるわけだし。
これも政治決断に含まれるだろう。

政権が交代し公共事業の見直しは多岐にわたる。
新幹線もその中の一つだろうし再開発事業も対象になるのだろうか。

今後は自治体間格差が開いてゆくだろう。
交付税での再配分が行わなければその差は益々加速する。
そして住民の足による投票が始まると言われている。
その投票は住みやすく雇用のある街への移住という形になってあらわれる。
既に私の同世代も雇用を求めて市外に移ったものも多い。

ふるさとを救うのは誰なのだろうか。

記事の中は
「活性化に成功した地域をみると、必ず一人のリーダーと数人の同志がいる」
という言葉があった。

私たちはそのリーダーになれるのだろうか?

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