群馬県「静養ホームたまゆら」で火災、現時点で死者が9人となった。
犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、親族や関係者の皆さんに心からお見舞い申し上げます。
・・・・なんというかやりきれない、
この業界の制度の縮図を見るようだ。
責任者に落ち度が無いとはいえない。
しかし責め立てる気にはなれない。
・有料老人ホームの実態でありながら無届
・脆弱な防火設備(消火器程度?)
・夜勤者が一人
そんな点がクローズアップされているように思うが、そうならざるを得ない原因は介護を取り巻く社会や制度にあると思う
まず、老人関係福祉施設として届けるには、色々とハードルがある
建設資金もその一つだろう
84歳にもなる理事長の資金力は知る由もないが「福祉のまちづくりをやりたい」という想いだけでどうにかなる問題ではない
近隣のグループホーム火災で規制が厳しくなったが、民家を改造して介護サービスを提供しているところなんで全国数多
規模や種類にもよるが夜勤体制が一人なんてあたりまえだ
そんな人員で火災に対応できるわけが無い
通報と初期消化が出来るかどうかってところだろう
有効なのがスプリンクラーとされているが、後から付けろと言ったって、かなりの費用になる
(ウチは幸いにしてあります)
また、低所得者が行政の紹介で入所していたという
利用料が一ヶ月8万円台との報道もあった
事実なら破格の安さ
介護保険施設やウチは補助が出ているので自己負担以外に保険料や補助金が入るのだが、この施設には無いはずだ
どうやって経営できるのか・・・
少ないスタッフと安普請であることは想像に易い
それだけコストが掛けられていないということ
そして、それだけしか払えないという入所者がいる現実がある
この事件は介護を取り巻く社会制度に潜むリスクが最悪のケースとなって表に出たのだろう
そして、氷山の一角と考えた方が良い
リスクを回避するにはコストがかかる
そのコストを社会がどう負担するのか
原資を担保する生産力をどう上げていくのか
安易な規制強化議論だけにはして欲しくないものだ
消防署の査察や整備点検、訓練は定期的にやっている
そのリスク低減効果はやらないよりマシ、というぐらいだろうか
兎に角「火を出さない」ことに尽きる
しばらくは会議の議題だ
今やれることは今直ぐやらなきゃ