08長崎ブロック会長意見書

「気高き日本」の創造
~地域に必要とされるJCであり続ける為にイノベーション!~

28歳であった三輪善雄先輩が抱いた憂国の思いをルーツにもつJCがこの国で生まれ、半世紀が過ぎた。
戦後の荒廃の中から「明るい豊かな社会」の実現に向けて「修練・奉仕・友情」の三信条を胸に、全国津々浦々のJAYCEEが活発に運動を続けてきた。
しかし、その歴史とともに形成された現代社会が、胸を張って次世代に託すことができる「明るい豊かな社会」である、と言いきれるのだろうか?
近年、散々語りつくされてきたこの現状を今一度我々は真剣に考えなければならない。
この国における主要なまちづくり団体としての役割を果たしてきた先輩方の活動は我々の誇りとすべきものである。
しかし、いま私たちが暮らしているこの国は「世界で一番豊かで、貧しい国」とマザー・テレサに言わしめた国なのだ。

このような状況を打破する為、我々の活動に更なる
「イノベーション」=「継承と進化のバランスがとれた良好な循環をつくる」
ことが必要である。

JCの理念をしっかりと継承しつつ、改革を積み重ねていくことこそが、明るい豊かな社会の実現に向けての一番の近道なのだ。
「JCしかない時代」から「JCもある時代」へと言われて久しくなった。巷には多種多様なボランティア団体があふれている。最新のボランティア白書では12万3千以上の奉仕団体が登録されているという。これは戦後より連綿と受け継がれてきたJC活動の三大支柱である「奉仕」の精神が伝播していったのだと考えても良いだろう。
このことからも社会開発集団としての役割はある一定の達成を見たのではないか。
そして、今こそもう一歩踏み込んだまちづくりが必要なのだ。
我々は現状を打破し、生まれ変わらなければならないし「サロン」としてだけの存在意義はあるはずもない。
公益法人制度改革もあいまって、我々は今まさに岐路に立たされている。
他のまちづくり団体に埋没しているやもしれぬ状況に思いをめぐらし、我々の活動がより公益に資するようにイノベーションを興さなければならない。

イノベーションの為の鍵の一つがJAYCEE自身にあると思う。我々が継承すべきものは何なのか、という素地を固めておかなければ、よりよい進化は難しい。
それは、一人一人が己を見つめ直し、自らを律し、率先垂範するJAYCEEとなることではないだろうか。我々はこの国や地域に生きるひとりの人間として、規範と礼節を重んじる倫理道徳観、さらには協調性、勤勉、正直、親切という言葉に象徴される日本古来の伝統的な精神文化を引き継ぐべきなのだ。
そして同時に、それらを「次世代ながさき」を担う子ども達と共に育むことが、良好な素地を生み出し、継続したイノベーションの糧となるはずだ。

7LOMで構成される、長崎ブロック協議会の存在意義とは何だろう?
地域の特色にあわせてまちづくりを重ねてきた公益法人の集合体である意義を3つ挙げてみたい。
①「7LOMの友情の象徴としての長崎ブロック」
LOMの枠を超えた極めて身近なJAYCEE同志の友情を育む場であるということ。所属LOM以外のJAYCEEとの交流や情報交換、切磋琢磨の場であり、且つ、県単位のスケールメリットを生かした事業を推進できること。
②「7LOMの牽引役としての長崎ブロック」
7LOMの英知を結集する協議会は多種多様な経験や情報が蓄積される場であり、それらを活かしながら運営をする以上、7LOMの牽引役となれるような存在であること。
③「LOMに最も近い日本JCとしての長崎ブロック」
日本JC、そして九州地区協議会の意志や情報を7LOMの活動に資して頂くこと。同時に7LOMの意見を長崎ブロック協議会の声として届けること。

以上、長崎ブロック協議会における三つの存在意義を意識しながら、更なるイノベーションを興すべく本年度の事業を進めたい。

吉田松陰は留魂録で説いた。

「今日死を決するの安心は四時の順環に於いて得る所あり」

人間にはそれぞれの四季がある、何歳で人生を閉じようともおのずからの四季を持ち、芽を出し、花を咲かせ、種子を残すのだと言う。
松蔭は安政の大獄にて30歳の若さで斬首となった。その8年後に大政奉還が成り明治維新が結実する。その立役者となった若者達を世に送り出した松下村塾の主宰であった松蔭は日本が生まれ変わる様をその目で見ることはなかったが、変革の為の大きな種子を残したのだ。

JCに四季があるとすれば今いつ頃なのだろう。
終戦後の荒野にまかれた種が芽吹き、半世紀の時が過ぎ大木となった。周辺にはあふれかえるほどに花を咲かせ、多くの種子を蒔くことが出来たように思う。
しかし大木にも枯れる日がいつか来るのだ。今はそのDNAを受け継いだ地中に残る種子が芽吹き、生まれ変わろうとしているところではないだろうか。

生まれ変わる、改革、再生、イノベーション・・・そんな言葉を使う時には、これまでの流れや前例を断ち切る「信念と勇気」というものが必要になると思う。
「信念」とは己の信ずる事を疑わないこと。そして「勇気」の源とは切磋琢磨だと考える。
周りや彼の地で頑張っているJAYCEEがいる。それが私達の勇気の源であると同時にJCの力なのだ。
JAYCEEを取り巻く環境は様々であろう、しかし気高き志は皆同じだと思う。
世界平和を希求し、日本を愛し、九州を誇り、長崎を興そう。
「明るい豊かな社会」の実現を目指し、地域社会に必要とされるJCであり続ける為に行動を興すことを、長崎ブロック協議会を構成する7LOM全てのJAYCEEに誓い、会長意見書とする。

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