爆笑問題・太田 光&宗教学者・中沢新一の対談本
憲法関係の本を探しており、重厚な一冊 の向こうを張って買い求めた本
・・・だったが軽すぎてガックリ(- -;)
そもそも護憲派の論理的主張を知りたいな、と思い買い求めたので落胆した
しかし「こんな考えもある」と向学にはなった
そして少なくない空気なんだろうな
宮沢賢治と憲法を絡ませているが、あまり論理的だとは感じられない
(というか意味が分からないところが多い)
それに、日本国憲法は世界に類を見ない平和憲法だ、という主張を堂々やってのける
それには異論があるにもかかわらず(学者が知らない訳はないだろ)論破しようともしていない
※注
日本の9条に関しては世界無二のものだ、という主張が国内でままあるが、平和主義条項が盛り込まれている憲法をもつ国は国連加盟185ヶ国中124ヶ国(1998年調・憲法学者西修)
平和主義条項はおおよそ17種類に分類されるが日本と同じように戦争を放棄するとしている国は、アゼルバイジャン・エクアドル・ハンガリー・イタリア・ウズベキスタン・フィリピンがある
それも日本の憲法を真似たものではなく、第一次世界大戦後に締結された「ケロッグ=ブリアン条約」いわゆる不戦条約を手本としているのは国際法学では周知の事実
突っ込みどころ満載だが、対談形式の言いたい放題だからそれも仕方なし
物事を多面的に見なければいけない、と思いはじめたのはいつ頃からか忘れてしまった
気になる記事があると社説を読み比べたりする
朝日と産経は対照的
主張の根拠がまるっきり違っていたりする本もあって面白い
世の中は情報であふれてる
メディアという権力はそれを操作できる
この本の装丁はあっさりしたもの
しかし本屋に並べられているときには太田光が腕を組んでいる写真とともに
「阿部さん本当に憲法変えちゃう気ですか?」
というコピーがデザインされた通常の倍ぐらいある帯が巻いてあった
それにオウム真理教を擁護し、麻原を賞賛した学者と、テレビで総理大臣やってるお笑い芸人の対談本、というだけで興味は引くだろうね
憲法のこと知りたいけど、あんまり専門的で難しい本はやだなぁ・・・なんて思っている人に手に取らせるに為には十分な販売戦略だ
まあ私もその戦略にはまった一人なんだろう
良くも悪くも自分の思考原理を見直させてくれる一冊
妄信することなく選択眼を磨きたいものです