北川先生が多用される「北京の蝶々」という言葉
「北京で一羽の蝶々が羽ばたくとニューヨークでハリケーンが生じる」
複雑系の理論、カオス理論でよく語られるたとえ話だそうだ
蝶々の羽ばたきというごく僅かな気流の乱れが、巨大な嵐を引き起こす。
ミクロの揺らぎが予想をはるかに超えたマクロの変化をもたらす。
ノーベル化学賞を受賞したイリヤ・プリコジンの言葉
ある生態系が淡々と動いている間はその生態系を構成する分子は隣の分子しか見ていない。
したがって、いつもあること、昨日の続きが今日もあるという、同じ文法によって支配されている。
しかし、この生態系に突然異質分子が猛スピードで入り込むと、その生態系はその時から新しい文法によって支配される。
即ち異質分子によってその生態系を構成する分子がハレーションを起こし、隣だけではない別の分子と化学反応を起こすことによって、新しい文法に支配されていく
なんか難しい、と思うが、万物は流転する、不易流行、といった言葉にも
共通点があるかな、と思ったりもする
260年続いた徳川幕府は産業革命・蒸気機関を積んだ
たった4隻の黒船によって倒れ、明治へとなった。
なにもペリーが倒したのではない、黒船4隻という出来事が
薩長土肥の若者達に危機感を与え、日本は大変革を遂げた
北川先生は、いまそれが起ころうとしている、といわれる
そしてそれは自然にやってくるものではなく、
起こそうとするものたちの存在が必要なのだ、と。
ITは黒船だ、そしてITがICT(情報・インフォメーションと交流・コミニュケーションのテクノロジー)と成熟したときに、日本の文法が変わる、といわれる
知事を2期務められ、3期目を期待されていたときに、自ら身を引かれたそうだ
「権力が長続きするとろくな事はないし、せっかく作り上げた生活者起点の行政システム、私の範疇を超え大きく回って欲しい」ということで引かれたという
まあ、それだけでは無いのだろうな、と穿ってしまう、が、引かれたと同時に国会に戻ってくれ、という声も散々掛けられたということだったが、国会で法整備をやってるだけでは時間が足りない、運動で日本各地から、地方自治を変えなければ、と思ったから、と言われマニフェスト運動をはじめられ全国各地を飛び回っておられる。
そして学生から育てなければいけない、ともいわれ早稲田で教鞭をも
それはこのままではこの国は駄目になる、という憂国の思い
そしてもっと良い国にしたい、という創り手としての思い
二日間、ほんの少しの間だったが、とても刺激的な時間だった
大上段から書いたが
「北京の蝶々」で「マニフェスト」に続く流行語大賞狙ってんだよね
なんて冗談も飛ばされる
(マニフェストを輸入されたのは北川先生である)
楽しまれてるなーっという感覚も受ける
悲壮感は無いのだ
だから惹かれるのだろう
私は長崎の蝶々になれるだろうか