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「大村の国保税は県内でも1番目か2番目に高い」

「国保の運営を県に移管するように働きます」

 

こんな主張を目にする方もいらっしゃるのではないでしょうか?

なぜこういう主張ができるのか不可解でなりません。 私に言わせれば明らかな事実誤認です。

 

大村市の国保税は現在県内では高い方から4番目です。

加えて、3市が今後値上げを予定しているので順位だけで見るともっと下がる可能性があります。

そもそもこのランキング、どんな基準で順位づけをしているかご存知でしょうか?

国保税は世帯にかかります。税率が同じでも所得によって違ってきます。 しかし比較検討する為には、なんらかの基準が必要です。行政が採用しているのは県が設定したモデル世帯によってランキングするのですが、1位、2位ってのは何処からもってきた数字なんでしょうか?

一人当たりの調定額(国保税額)については、大村市は1位と2位を行ったり来たりしています。ただ、国保税はあくまで世帯で課税されますので、モデル世帯で算出したものを比較するべきでしょう。

 

確かに1位だった時期もありましたが、現在は4位。

明らかな事実誤認か、過去の数字を使って主張している、とするならば有権者をミスリードする恐れがあります。

 

それに県単位で比較すれば長崎県は43位(こちらは調定額)で国内でもかなり低い地域となります。全国平均を下回っているという事を認識しているのでしょうか?

 

ただ、なぜ4位なのか?という原因ははっきり言えません。

国保税額の算出には世帯の所得や人数、医療機関の数や医療費、年齢構成etc、様々な要素が絡み合います。「原因はこれ!」と特定できないのが実情です。

ただ大村市は人口比の医師数が県内で2位という特色はあります。

1位は当然長崎市、大学病院があるので当たり前と考えても突出している数字です。

医療センターの存在や明治政府初代衛生局長(今の厚生大臣)長与専斎を輩出した土地柄、という事もあるのでしょうか。医療機関の数やベッド数は平均的です。

 

 

さらに「県に移管する為に努力します」という主張。

これ、既に昨年閣議決定されています。決まっている事なのに何をいまさら、という感じです。

努力しようがしまいが既に平成30年に移管されることが決まっています。当初は29年の予定でしたが、消費税の延期により、1年先延ばしとなりました。

 

「国保 広域化」でググってみれば分かりますが、某政党による広域化反対アピールが沢山出てきます。

そう、県に移管したからといって国保税が下がるとは言い切れないのです。

 

逆に上がる自治体も出てくるかもしれません。 財源が豊かな自治体とそうでない自治体、財政の健全化ができている自治体とそうでない自治体が県内一律になる可能性は低いと言えるでしょう。

だって不公平じゃないですか。行政の努力が報われないなら「やったもん勝ち」的なミスリードを許します。 県に移管されても、当面は国保税の税率はそれぞれの自治体が決めることになっているのです。

県全体で均一化したいという大目標は確かにありますが、一気に平準化されることはありません。

 

ただ、国保税が高く感じる、というのは市民の実感としてあると思います。

 

これは其々の所得に対しての負担感ですから、順位や制度をうんぬん申し上げても解消はされないものでしょう。

乱暴に言えば「皆が健康=病院にかからない」という図式が実現すれば国保税は下がるかもしれません。

しかし高齢化が進む現状では無理な話です。

予防医療、介護予防、高齢者の社会参画を地道にやって「ピンコロ社会」を目指すしかないのではないか、と思います。

 

一般会計からの繰り入れを、という主張には頷けなくもありませんが、ではどこを削るのか?という主張はなされていません。

 

 

私が看過できないのは、誤った情報を有権者に喧伝し、それを選挙の具に使っている点にあります。

 

政治家と有権者の情報量格差を利用したデマゴギー。

確信犯だとすれば許せない。

有権者を愚弄している。

 

有権者の皆さんへ。

あなたが選ぼうとする政治家は、真実を語っているのでしょうか?

 

選択の時が近づいています。