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硫黄島 栗林忠道大将の教訓
小室 直樹

日本人が忘れてはならない島、硫黄島。

占領したアメリカをもってして「勝者なき死闘」と嘆く大激戦が展開された。
著者はこの戦いがあったから、栗林中将の指揮があったからこそ、戦後の日本に途方も無い利益をもたらした、と喝破する。

 

ソビエト連邦崩壊を予言した著者は、少々ステレオタイプな主張をされる。
平易な文体で読みやすい表現で、読者を扇動しようとしているようだ。
世論を喚起しよう、という意図が透けて見える。
ただ、言われてみればそんな見方もあるな、と思ってしまう。

 

この戦いを指揮した栗林中将(後に大将に昇進)が発した戦陣訓「一人十殺」
これにどのような意図や背景があるのか読み解こう、とする態度こそが戦争を避ける為に必要な事だ。
「戦争反対」を金科玉条とし、戦争という最終外交について思考停止になってはならない。

ちなみに、山本五十六ファンにはお勧めしない。
が、その評価に憤怒するだけでは、どこぞで座り込む方々と同じかもしれない。

 

合理的かつ効率的、先駆的な戦術論や、リーダーシップ論についても学ぶところがある一冊。

巻末の硫黄島戦に関わる人物伝も面白い。

「予は常に諸子の先頭にあり」

忘れたくないものです。